東海大学ソーラーカーチームが秋田県・大潟村ソーラースポーツラインでテスト走行を行いました

スチューデントアチーブメントセンター「東海大学ソーラーカーチーム」が、10月28日から31日まで、秋田県大潟村の大潟村ソーラースポーツラインでテスト走行を行いました。ソーラーカー用省エネルギータイヤの提供を受けるブリヂストンの協力の下、今回は国内外の大会でライバルとしてしのぎを削ってきた工学院大学ソーラーカーチームと合同で実施したものです。

テスト走行は、新型コロナ禍を経て来年4年ぶりの開催が予定されているオーストラリアのダーウィンとアデレード間で開催される世界最大級のソーラーカーレース「ブリヂストン・ワールド・ソーラー・チャレンジ」(BWSC)に向けて、実戦を想定したドライバーの習熟走行やタイヤ交換練習をはじめ、発電量とエネルギーの消費量といったデータの計測を目的としたものです。約25名のメンバーと総監督兼ドライバーの佐川耕平講師(工学部機械システム工学科)、監督の木村英樹教授(同)、同じく監督の福田紘大准教授(工学部航空宇宙工学科)が現地入り。4日間にわたって学生ドライバーの小野田樹晃さん(大学院工学研究科機械工学専攻2年次生)、伊坪岳陽さん(工学部電気電子工学科4年次生)らが、2019年のBWSCで準優勝したマシン「2019年型Tokai Challenger」のステアリングを握って長時間のドライビングに臨み、1日当たり約600km、4日間で2000km以上を走行。その間、タイヤの摩耗状況や消費電力量なども細部にわたって確認するとともに、マシンの後ろでエネルギーマネジメントを担う指令車も走行してドライバーと交信したほか、ピット作業などもBWSC本番を想定して取り組みました。

プロジェクトリーダーの宇都一朗さん(大学院工学研究科機械工学専攻1年次生)は、「大潟村では8月に連覇したワールド・グリーン・チャレンジでもレース経験を重ねていますが、今回のテスト走行は来年度のBWSCを見据えてさらなるメンバー育成に重点を置いていました。そのため学部1、2年次生の下級生が多く現地入りする中、大きなトラブルなく4日間の走行を終えられたのは大きな成果だと感じています。テストの様子はメンバーが動画を撮影しており、湘南校舎に戻ってからもミーティングで見返しながら、さらなる改善点を話し合っています。この成果を来年度の成果につないでいきたい」と話しました。また、19年のBWSCでもドライバーを務め、昨年度はプロジェクトリーダーとしてチームを牽引してきた小野田さんは、「学部生時代からドライバーとして大会に臨んできましたが、今回が学生としては最後のドライビングとなりました。テスト走行でのドライバーはタイヤをパンクさせることなく、しっかりと任された距離を走り切ることがミッションになりますが、トラブルなく走り切り役目を果たせたと感じています。BWSCではドライバーだけでなくマシン整備やレース運営など学生メンバー一人ひとりが多くの役割を担います。後輩たちには細かい部分まで目を配り、本番で結果を残せるよう頑張ってもらいたい」と期待を寄せていました。