湘南キャンパスで7月26日に、東海大学望星技術士会の令和7年度総会が開催されました。技術士は、科学技術に関する技術的専門知識と高度な専門的応用能力および豊富な実務経験を有し、公益を確保するための高い技術者倫理を備えた、優れた技術者の育成を目的とする文部科学省所管の国家資格です。同会は技術士の資格を持つ卒業生の団体として2015年に設立され、創立10周年を迎えました、会員向けに企業や大学施設の見学会や講演会を開いて交流と研鑽の機会を設けているほか、技術士を目指す学生のサポートに取り組んでいます。

総会は会場30名、リモート40名が参加。会場では令和6年度技術士第一次試験に合格した学生も出席しました。始めに会長を務める工学部の山本佳男学部長が、「猛暑の中、ご参加いただき、ありがとうございます。本会は創設10周年を迎え、11月には10周年記念イベントの開催を企画しています。関係者のご尽力により節目となる総会が無事に開催されたことに感謝申し上げ、今日の会が実り多きものになるよう祈念します」とあいさつしました。その後、昨年度の活動報告や会計報告、役員改選、今年度の活動計画などが審議されました。
続いて、創立10周年の記念座談会を実施。最初に齋藤寛さんが、全国各地にある本学施設の視察や多様な学部から講師陣を招いて実施した特別講演などの様子を紹介して10年の歩みを振り返りました。座談会では初代会長を務めた吉田一也名誉教授(元副学長)と創立メンバーのひとりである太田芳雄さんが登壇し、創立時の思いや会の発展への期待を語り合いました。太田さんは「当初は多くの卒業生の中から技術士の資格保持者を探すのも一苦労でした。吉田
先生に会の設立を相談したところ、100名以上は集めなさいとアドバイスされ、その目標を達成して面目が立ちました。今後も若い会員を支えていきたい」と話しました。吉田名誉教授は、「10年で会員は300名弱に達したと聞きました。素晴らしい快挙だと思います。初代会長として辛口の意見なども言いましたが、事務局はじめ皆さんのご尽力で、学生の資格取得に向けたご支援などもいただいています。今後もさらに会員が増えて会が発展していくよう願っています」と話しました。
最後に、東海大学ソーラーカーチームの総監督を務める佐川耕平准教授(工学部)による「ソーラーカー大会参戦に向けて」と題した特別講演も実施。世界最大級のソーラーカーレース「2025ブリヂストン・ワールド・ソーラーチャレンジ」に出場する同チームの歩みを振り返り、学生たちが積極的にものづくりに取り組む活動なども紹介。自身が高校生のころから大切にしてきたものづくりへの思いを語りました。参加者からは、ソーラーカーを支えるさまざまな技術や次世代エネルギーなどについて多くの質問があり、佐川准教授が丁寧に答えました。その後、本キャンパス内のログハウスに会場を移し懇親会を開催。多くの会員が参加し、相互の親交を深めました。

