品川キャンパスにモンゴル科学技術大学の研修団が来訪しました

品川キャンパスに10月28日、モンゴル科学技術大学の研修団が来訪しました。日本の大学における教育・研究の現状への理解を深めることを目的としたもので、本学では国際協力機構(JICA)からの依頼を受けて協力しています。

当日は、モンゴル科学技術大学コンピュータ学部長のバヤル・エルデネ氏をはじめ、研修・品質管理部長や通信工学科、電子工学科の教員、モンゴル国立大学の教員ら10名が来訪。午前中は、本学の濱本和彦副学長(情報理工学部教授)が、本学の概要をはじめ、各学科の育成人材像、カリキュラム・シラバス開発手順などを紹介しました。

午後には、情報通信学部の三角育夫学部長による講演を実施。初めに品川キャンパスの特徴を紹介し、「本キャンパスは元々、情報通信学部のみが置かれていましたが、2022年度の改組改編で観光、国際、経営、政治経済の4学部加えた5学部の3、4年次生の学生が学ぶキャンパスになりました。学部を超えた知識の融合を図り、より幅の広い視野を持った学生を育成しています。教室もプロジェクトベースの授業が可能なスペースを設けるなど教育効果向上への取り組みを進めています」と説明。さらにデジタル人材の育成に向けた取り組みについて触れ、「来年度に予定しているカリキュラム改訂では、5学部共通でICTやサイバーセキュリティについて学ぶ科目を開設し、戦略的な思考を養う授業としていきます。これからもデジタル化が進む社会で、学生たちが自己実現につながるようなスキルを身に付けてもらう考えです。」と語りました。最後に自らの専門であるサイバーセキュリティについて、「サイバーセキュリティの教育では私は全体のマネジメントを担当し、暗号やネットワークの専門家と共に授業を進めています。

続いて学長室部長(広報担当)で理系教育センターの岡田工教授が東海大学のネットワークについて説明。昨年度まで学長室情報担当の部長を務めていた経験から、本学のネットワークとクラウドデータベースの活用、学生の履修状況や単位取得状況といった情報を統括する「TIPS」や遠隔授業などに活用している授業支援システム「OpenLMS」、学生が自らのPCをキャンパスに持ち込んで学ぶBYODの状況について説明しました。また、今年4月に発生したランサムウェアによるネットワーク障害発生とその対応の経緯について触れ、木村英樹学長を本部長として大学内にランサムウェア対策本部を設置した具体的な対応や今後のサイバーセキュリティのあり方について語り、「大学には国内各地、海外からも学生が集まり、そのPCにはさまざまなソフトウェア、ウイルスが存在していることもあります。そう言った状況における安全性を考えていかなくてはなりません」と強調しました。

最後に、一行は濱本副学長の案内で品川キャンパス内にある没入型の3次元空間をつくり出す国内でも大型なVRシステム「CAVE」などを設置した「VR実験室」を見学。学生が作成した3次元空間を体験したほか、VR空間での看護師による採血にも挑戦しました。