語学教育センター・スペイン語研究室では11月17日から28日まで、湘南キャンパスで「第7回スペイン・ラテンアメリカウィーク」を開催しました。スペインとラテンアメリカ諸国を専門領域に含む教員と学生が、日ごろの研究と学びの成果を披露し、スペインとラテンアメリカ諸国の魅力を広く伝え、関心を深めることを目的に毎年企画しているものです。オンラインも併用し、期間中は4つの企画を実施しました。
17日には8号館で、東京都のフラメンコスタジオ「ラ・カサ・デ・パティオ」による公演「Fiesta de flamenco(フラメンコの宴)2025」を開催。ダンサーによる情熱的なダンスが披露され、演目の合間には結城健太郎教授が曲の紹介やスペインに関するクイズを出題し会場全体で盛り上がりました。21日には1号館グローバルAGORAで、「バルセロナを知ろう!」と題した講演会を開催しました。京都大学国際高等研究院教授の塚原信行氏が講師を務め、スペインのカタルーニャ自治州の州都であるバルセロナの概要を解説。世界遺産のサグラダ・ファミリアを手掛けた建築家のアントニ・ガウディの人物像や、カタルーニャ自治州の公用語であるカタルーニャ語の歴史、移民が増加したことによる言語の多様化など、さまざまな視点でバルセロナを紐解きました。講演会では、スペイン語の授業を履修する建築都市学部3年次生の山口萌子さんと健康学部4年次生の原飛鳥さんも登壇し、専門とする研究分野やそれぞれが考えるスペインの魅力についてコメント。山口さんは、「まだスペインには行ったことがないけれど、講演会を通じて行きたい気持ちがより強くなりました。バルセロナの都市計画など、学部で勉強している分野の話がとても興味深かったです」と話しました。脳性まひ者7人制サッカー(CPサッカー)日本代表としてスペインに渡航した経験がある原さんは、「競技を通じてスペインという国に関心があったものの、都市の歴史は初めて知ることばかり。とても勉強になり、新たな興味もわきました」と語っていました。
25日にはオンラインで「卒業生講演会」を開きました。在エクアドル日本大使館三等理事官の鈴木海志氏(2019年度体育学部卒)が講師を務め、大使館勤務に至るまでのキャリアパスや現在の業務内容、勤務地であるラテンアメリカの国々の様子を紹介。後輩たちに向けて、外交に携わる苦労ややりがいについて語りました。最終日の28日にはグローバルAGORAで、「言語を通して日本とスペイン文化の相違を学ぶ」をテーマにした講演会を実施しました。早稲田大学政治経済学術院准教授のベルナット・マルティ・オロバル氏が、日本での研究活動や日本とスペイン両国における非言語コミュニケーションの違い、日本語への翻訳が難しいスペイン語などを説明。最後に、16~17世紀にスペイン語圏から来日した宣教師たちの日本人観がどのようなものだったのかを紹介しました。


