資格教育センターが開講する司書課程の授業を履修する学生たちが、2月1日から3月31日まで平塚市中央図書館で企画展示を行いました。平塚市と東海大学の交流提携40周年記念事業「東海大学生による平塚市図書館資料の紹介POP及びサービス活用案の展示」として、学生による企画制作物を同館1階の展示スペースに設営。期間中は多くの利用者が観覧しました。

2月は、司書課程の授業「図書サービス特論」と「児童サービス論」を履修する学生たちが「東海大学生のおすすめ本」と題して、同館所蔵の本を紹介するPOPと共に展示しました。POPは、絵本や小説、実用書など、多岐にわたるジャンルの書籍の魅力が、短いコメントとともに写真やイラストなどで彩られています。同授業を担当した丸島隆雄非常勤講師は、「コンテンツのデジタル化が進み娯楽が多様化する昨今、図書館は従来の貸し出しと蔵書管理だけでは生き残れないという課題があり、積極的に人を呼び込むアクションが必要です。こうした展示企画もその一つ。この取り組みがモデルケースとなって、今後も市と大学の連携事業が広がっていくとうれしい」と話します。中央図書館館長代理の仁和佳世子氏は、「入口を入ってすぐのスペースに展示することで、子どもからお年寄りまで幅広い世代の方が興味を示し立ち寄ってくれています。POPの横には書籍貸し出し中に使う予約シートを設置しているのですが、これが毎日減っているため、POPが書籍を読むきっかけになっていることを実感しています」と語っています。
3月には、西田洋平准教授が担当する授業「図書館情報学総合演習A」の履修学生たちによる「平塚市図書館デジタルアーカイブの活用方法」をテーマにした企画展示を実施しました。2024年度に市所蔵資料のデジタルアーカイブをリニューアルしていることから、一般への周知を広げることを目的とした活用方法を検討。学生たちは、市担当者による特別講義やアーカイブ化の実践演習や展示物の制作などに取り組み、「湘南ひらつか七夕まつり」の過去写真を集めてVR化する企画をはじめ、防災や観光に役立てようと4企画のポスターを展示しました。学生からは、「デジタルアーカイブでどのような資料を見ることができるのか、どういった目的のために作られているのかがよく分かり、事業を通じて平塚市のよさを伝えファンを増やしたいという思いが伝わりました」「地域特有のお祭りや歴史的な出来事を記録し、だれもがアクセスできる形で残しておくことで、過去・現在の事象を未来へつなぐ、また、ほかの地域の方に知ってもらう重要な手段になるとあらためて実感しました」といった声が聞かれました。西田准教授は、「図書館の仕事は書籍の貸し出しだけでなく、市特有の資料を提供する大切な役割を持ちます。デジタルアーカイブの概要や運用する意義を市職員の方から直接教わり、アーカイブ化する資料の日付や提供者といった情報を整理して手作業でスキャンするなど、学生にとって貴重な経験を積む機会となりました」と振り返ります。中央図書館主管の西海豊氏は、「デジタルアーカイブは作って終わりではなく、育てていくことが大事だと考え、東海大学との連携事業の一環として今回ご協力いただきました。デジタル化の作業も実際に体験してもらい、司書を目指す学生の皆さんに実際の現場を知ってもらういい機会になったと感じています。本事業を機に、教育・文化の視点で何をどのように残していくべきなのかをあらためて考えていきたい」と話しています。


