2016リオデジャネイロオリンピック報告会「なぜ日本が世界で勝てたのか、強化の裏側を知る」を開催しました

10月19日に湘南キャンパス2号館大ホールで、2016リオデジャネイロオリンピック報告会「なぜ日本が世界で勝てたのか、強化の裏側を知る」を開催しました。8月5日から21日まで開かれた同大会で金メダルを獲得した柔道男子90kg級のベイカー茉秋選手(体育学部4年次生)と柔道女子70kg級の田知本遥選手(体育学部卒・ALSOK)、競泳女子200m平泳ぎの金藤理絵選手(大学院体育学研究科修了・(公社)ぎふ瑞穂スポーツガーデン)、銅メダルを獲得した柔道男子60kg級の髙藤直寿選手(体育学部卒・パーク24)と羽賀龍之介選手(大学院体育学研究科修了・旭化成)、柔道男子代表監督の井上康生准教授(体育学部)、柔道女子代表コーチの塚田真希講師(同)、競泳代表コーチの加藤健志非常勤講師(同)が登壇。学生や教職員、地域住民ら約1200名が参加しました。

はじめに山田清志学長と、日本選手団副団長を務めた山下泰裕副学長があいさつ。続いて指導者3名が「なぜ日本が世界で勝てたのか」について順番に語りました。井上監督は、選手たちの自主性や準備の仕方、科学的なサポートなどを挙げ、「2020年の東京五輪に向けて同じことをしていては世界の波に飲まれてしまいます。新しいことを取り入れながら頑張っていかなければなりません」と決意を口にしました。続いて5選手が「栄光の裏にあった挫折や失敗」「緊張に打ち勝つための秘けつ」「夢を追い続ける人へのアドバイス」についてそれぞれ意見を述べました。金藤選手は、「大会前に競泳の北島康介さんから“五輪で勝つための方法なんて何一つない”と言われ、その通りだと思いました。今日の話も皆さんにとってこうすれば夢がかなうというものはないでしょう。今日得たヒントを自分の力に変えて、夢のかなえ方を見つけてください」と話し、ベイカー選手は、「何事もポジティブに捉える性格なので、今回の五輪でも負けることは全く考えていませんでした。幼いころからの夢だった五輪での金メダルを達成し、東京で連覇するという新たな夢ができました。柔道がよりメジャースポーツになるためにも努力を続けていきたい」と語りました。

続いてオフィシャルボランティアとして参加した唐澤あゆみさん(体育学部4年次生)が現地での活動を報告。「Language Services Teamの一員として競技会場の報道スペースで通訳を担当しました。自分で仕事を探して積極的に動いたことで小池百合子東京都知事に会場を案内する役も任されました。ボランティアとして五輪の生の雰囲気を感じられたことはとてもいい経験になりましたし、東京五輪でも選手を支える一員としてかかわりたい」と意気込みました。その後、サイン色紙や日本代表のTシャツが当たる抽選会も行い、選手・役員から当選番号が発表されると大きな歓声が上がりました。

来場者からは、「自分自身が大変なときでも周りに気を使える人間性、指導者と選手の信頼関係があったからこそ獲得できたメダルなのだと感じました」「田知本選手の“夢にはすべてをかける価値がある”という言葉が印象に残りました。自分自身を振り返るきっかけになりました」といった感想が聞かれました。