極東連邦大学120周年を記念し国際ワークショップなどを実施しました

東海大学では本学と長年にわたって交流のある極東連邦大学の創立120周年と両大学の交流30周年を記念して、10月18日、19日にロシア・ウラジオストクの極東連邦大学で、国際ワークショップや学術ワークショップなどを実施。20日には極東連邦大学主催のアジア太平洋学長ラウンドテーブルにも参加しました。本学からは、山田清志学長を団長に、吉川直人副学長(国際担当)、荒木朋洋九州キャンパス長、山口滋グローバル推進本部長、堀真奈美健康学部長、稲垣豊医学部マトリックス医学生物学センター長ら教職員12名で構成される学術ミッションを結成して極東連邦大学を訪問しました。

極東連邦大学と本学は1989年に交流協定を締結。学生、研究者の相互派遣やスポーツ交流、学術セミナーの開催、両大学間に連絡事務所を設置するなどを通して交流。特に2017年からは、本学が文部科学省の世界展開力強化事業の採択を受けて展開している「ライフケア分野における日露ブリッジ人材育成」プログラムで緊密に連携しています。

18日には、国際ワークショップ「極東地域における日露経済協力の進展を目指して:QOL、食、健康、ツーリズムの促進について」を両大学と、公益財団法人国際研修交流協会の共催で実施しました。会場には、全日本空輸や日本ハム、北斗リハビリテーションセンターなどの企業や日本の経済産業省をはじめとする両国の産学官の関係者が集まりました。基調講演では、日露の代表者が両国の経済協力の現状や今後の展望、日本への期待について講演。日本からは、経済産業省の靏田将範氏(通商政策局欧州課長)が登壇しました。その後の「食・農林水産」セッションでは、日本ハムが、「健康の向上に向けた取り組み」セッションでは、北斗リハビリテーションセンターが各社の取り組みを紹介。「ツーリズムの促進」セッションでは、全日本空輸が2020年3月中旬に就航を予定している成田―ウラジオストク直行便の概要について紹介しました。本学からは石川智士教授(海洋学部環境社会学科)と本田量久教授(観光学部観光学科)、田牧陽一助教(国際教育センター)が講演し、田牧助教は、「ライフケア分野における日露ブリッジ人材育成」プログラムの概要とこれまでの成果を紹介しました。

翌19日には、本学と極東連邦大学の交流30周年を記念した学術ワークショップ「科学技術分野における日露協力」を実施しました。ワークショップでは両大学の研究者が、極東地域における公正な経済環境維持に政策が果たす役割や、レーザー分光法を用いた微量物質の検出や新規抗がん剤開発研究などの先端研究のほか、本学の健康学部や極東連邦大学の人文学部、研究センターの活動が紹介され、今後の連携に向けた意見交換が行われました。

さらに20日には、極東連邦大学主催のアジア太平洋学長ラウンドテーブル「アジア太平洋地域における教育」に山田学長、吉川副学長らが出席。「持続可能な開発を基礎に置いたアジア太平洋地域の人材育成と教育の発展(東海大学の事例から)」と題して講演しました。1960年代から本学が展開してきた国際連携の歴史や「人間の安全保障」の実現に向けた取り組み、「ライフケア分野における日露ブリッジ人材育成」プログラムの活動などを紹介。「2018年には、健康学部を開設するなど、人々のQOL向上とSDGsの実現に貢献し、『健康的』である大学となることを目指している。今後はこの理念のもとで、本学が培ってきたさまざまなの国際交流活動相互を融合させ、さらに発展させていきたい」と語りました。

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