創造科学技術研究機構のタギザーデ講師が信託協会の信託研究奨励金を贈呈されました

東海大学創造科学技術研究機構のタギザーデ・ヘーサリ・ファルハード講師が一般社団法人信託協会の信託研究奨励金の授与者に選ばれました。1月29日に東京都千代田区の同協会で贈呈式が行われ、池谷幹男会長から贈呈書を授与されました。

タギザーデ講師は、イスラム諸国で広く取り入れられている無利子の金融制度「イスラム金融」とその理念のもとで設立されたイスラム銀行に関する研究が専門で、これまでも両制度とさまざまな国の金融制度を比較し、イスラム金融の特徴やイスラム諸国における投資拡大、経済・金融の発展に果たしてきた役割などを明らかにしてきた点が評価されました。

今回受賞した研究「日本の信託とイスラム金融の比較」では、日本の信託制度とイスラム金融には、リスク分散とそれに対する報酬に関する特徴や、実体経済における活動の支援に重点を置いている点で類似した性格を持つことを指摘。また、パキスタンやバングラデシュ、インドネシア、マレーシアを含む多くのアジア諸国においてイスラム銀行と金融が急速な成長と発展を見せており、マレーシアがその中核をなしている一方、パキスタンとブルネイ、インドネシアでもイスラム教の戒律に準拠した銀行資産が拡大していることを明らかにしました。

「今回、日本の信託システムとイスラムの金融との比較研究に関する研究で受賞することができ大変光栄です。日本の金融界では、まだイスラム圏の情報が十分浸透していないため、この研究成果が日本の研究者やビジネス界に役立ち、イスラム諸国とのビジネスの機会拡大につながることをしています」と語っています。

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