付属高校(TOKAI SPORTS)

投打が躍動 センバツ出場を見据える

九州地区福岡大会で優勝した選手たち(写真提供=福岡高野球部)

付属福岡高校野球部が9月2日から10月14日まで福岡県・北九州市民球場などで行われた九州地区福岡大会で12年ぶりの優勝を飾った。

準決勝は昨年度の同大会準々決勝で敗れた福岡大学附属大濠高校との対戦。井上和翔主将(2年)は、「この試合に勝つことが先輩方への恩返しになるとチーム全員が思っていた。最初から全力で戦った」と振り返る。試合は5回に3点を取られるも、終盤にチームの武器である勝負強い打撃や走塁を発揮し、9回に同点とする。タイブレーク方式の延長戦に突入する接戦となったが、10回に宗翔馬(同)が右前安打を放ち、サヨナラ勝ちを果たした。飯塚高校との決勝ではエース佐藤翔斗(同)が9回2失点で完投し、見事優勝を飾った。

続く10月28日から11月3日まで久留米市民球場などで行われた九州地区高校大会でもその勢いが衰えることはなかった。初戦の九州学院高校(熊本県)、準々決勝の延岡学園高校(宮崎県)との試合ではともに2ケタ安打を記録し勝利した。しかし、準決勝で明豊高校(大分県)に1ー5で敗れ、ベスト4で大会を終えた。

今大会の結果により、来年3月に兵庫県・阪神甲子園球場で開催される選抜高校大会の出場も有力となった。中村謙三監督(福岡高教諭)は、「失点につながる四死球や失策をなくすため、もう一度基本に立ち返って、練習の量を意識していきたい」と話す。井上も、「選抜の出場を見据えて、仲間と切磋琢磨していきたい」と意気込んだ。(本多)

全員でつかんだ初の都大路

初の都大路への出場を決めた相模高女子駅伝チーム(写真提供=相模高陸上競技部女子駅伝チーム)

付属相模高校陸上競技部女子駅伝チームが、11月18日に千葉県・総合スポーツセンター東総運動場発着で行われた関東高校駅伝競走大会に出場。1時間13分4秒で総合5位となり、12月24日にたけびしスタジアム京都付設駅伝コースで行われる全国高校駅伝競走大会(都大路)への初出場を決めた。同大会は、今年度記念大会として開催され、各都道府県の優勝校に加え、代表校を除いた地区高校駅伝の最上位校が出場できる。両角駿監督(相模高教諭)は、「今の3年生が入学するときには考えられないくらい選手たちが成長し感激をしている。さまざまな可能性を感じられた2年半だった」と振り返った。

1区を任されたエースの近藤希美(3年)は、トップと8秒差の区間3位でタスキをつなぎ、流れをつくった。「区間賞は取れなかったが、ライバルの成田高校(千葉)と差をつけて2区につなぐというチームとしての役割は果たせた」と話す。両角監督は、「今回は1から3区で攻めて4、5区で耐えることができた。また、3区までで成田高と75秒の差を広げられたことも大きい」と語った。初の都大路に向け、「昨年度は近藤頼みだったが、今年はチーム全員で最高の舞台を勝ち取ることができた。けがや体調不良などなく、楽しんで走ってもらいたい」と心を躍らせた。

また、山形高校男子陸上競技部は10月21日に山形県・ながい黒獅子ハーフマラソンコースで行われた山形県予選で、2時間12分33秒で優勝し、7年連続で都大路への切符を手にしている。(立石)

守りのバレーで勝つ

付属相模高校男子バレーボール部が、11月3日から11日までトッケイセキュリティ平塚総合体育館などで行われた全日本高校選手権大会(春高)神奈川県予選で準優勝し、4年連続7回目の本戦出場を決めた。

春高出場をかけた準決勝では、慶應義塾高校に2―1で勝利した。チームキャプテンを務める古張一輝(3年)は、「全員の勝ちたいという思いが結果につながった」と振り返る。また、ゲームキャプテンの中野晴斗(同)は、「高さを生かし、相手選手に的確にブロックをつけられたことがよかった」と話した。平均身長187㎝は全国的にも高く、パワーも兼ね備えるチームは、「攻撃面やブロックが強みである分、レシーブが課題」と田路尚紀監督(相模高教諭)。春高に向け、ブロックを生かし、ワンタッチをとった緩いボールを確実に上げる練習を積み重ねていくという。

また、付属札幌高校男子バレーボール部は、11月15日から18日まで北海道立総合体育センターで行われた北海道代表決定戦に出場。準優勝となり、3年連続49回目の出場権を手にした。松田修一監督(札幌高教諭)は、「優勝はできなかったが、準決勝ではよく戦えていた。全体的に身長が低いため、春高に向けて守りを強化して攻撃につなげていきたい」と話す。二川颯斗主将(3年)は、「3年連続出場を決められて安堵した。本戦では1試合でも多く勝てるように頑張りたい」と意気込んでいる。(見上)

古張(写真提供=相模高男子バレーボール部)
中野(写真提供=相模高男子バレーボール部)
二川(写真提供=札幌高男子バレーボール部)

7年ぶり全国出場

7年ぶりの本戦出場を決めた大阪仰星高の選手(写真提供=大阪仰星高サッカー部)

付属大阪仰星高校サッカー部が7月9日から11月11日まで、J‐GREEN堺などで行われた全国高校選手権大阪大会で優勝。12月28日から来年1月8日まで、東京都・国立競技場などで開催される本戦に7年ぶり6回目の出場を決めた。

昇陽高校との初戦に11―0で快勝したが、2回戦の大阪産業大学付属高校との試合は、延長までもつれ込む接戦となった。2―1で勝利したが、課題も見つかる試合となった。それでも、大会を通して課題を修正し、準々決勝、準決勝と順調に勝ち進む。迎えた決勝では前回王者の履正社高校に4―0で快勝し、優勝を飾った。中務雅之監督(大阪仰星高教諭)は、「ここ何年か接戦で勝ち切れない試合が続いてたが、目の前の試合に向き合い、しっかりと準備したことがよかった」振り返った。

キャプテンでエースの水永直太朗(3年)は決勝でハットトリックを決め、チームを優勝に導いた。水永は、「履正社高はとてもいいチームで前にも後ろにも素晴らしい選手がいた。その中で相手よりもいい準備をし続けた結果が3点につながった」と話した。「一人一人が、高い意識を持って試合に向けた準備ができた」と優勝の要因を語った。全国に向けて、「一戦一戦をしっかりと戦い、プレーヤーとしてさらに成長したい。自分たちの目標である高校日本一に向けて全力で頑張っていく」と意気込んだ。

また、付属福岡高校女子サッカー部は9月9日から10月1日まで、福岡フットボールセンターなどで行われた全日本高校女子選手権大会福岡県高校選手権大会で優勝。12月30日から1月7日まで兵庫県・ノビエアスタジアム神戸などで開催される本戦に9年連続9回目の出場を決めた。(立石)

男女ともにウィンターカップへ

ウインターカップ出場を決め、ガッツポーズをする選手たち(写真提供=諏訪高男子バスケットボール部)

付属諏訪高校男女バスケットボール部が、10月28、29日に茅野市運動公園総合体育館などで開かれた全国高校選手権大会(ウインターカップ)長野県予選会で優勝。本戦出場を決めた。

男子部は今年度から小滝道仁監督(諏訪高教諭)率いる新体制で、1回戦から決勝まで全4試合で100得点以上を挙げた。寺坂優羽主将(3年)は、「自分たちらしい速くて強いバスケができた」振り返る。一方で、「失点が多かったので改善していきたい」と課題を口にした。ウインターカップに向け、「今年こそ全国制覇を成し遂げ、次の世代につなげていきたい」と最上級生としての決意を語った。

女子部は佐久長聖高校との決勝で、第3クォーターを終え3点差の劣勢に。しかし第4クォーターで逆転し、70―66で逆転勝利を果たした。細川実鈴主将(同)は、「劣勢の中、最後までチーム一丸となって戦えた」と振り返り、激戦の末、2年連続の本戦切符を手にした。日々の練習では、プレーの軸である「基礎」にさらなる磨きをかけ、全国に通用する試合スタイルを開拓している。細川主将は、「練習の成果を生かして、最後は笑顔で終われるように頑張りたい」と意気込んだ。(森田)