2面(TOKAI SPORTS)

【湘南】女子バレーボール部

攻めを貫き全日本インカレ準優勝

 湘南キャンパス女子バレーボール部が9月9日から10月15日まで、東海大学湘南キャンパス総合体育館などで行われた秋季関東大学リーグ戦で3位となった。また、11月27日から12月3日まで東京都・大田区総合体育館などで開催された全日本大学選手権大会(全日本インカレ)では、準優勝となった。

準決勝で得点を挙げ、喜ぶ選手たち

 昨年度、全日本インカレ連覇を果たしたメンバーから大きく変わったものの、1年時からスタメンで活躍する宮部愛芽世主将(体育学部4年)と佐々木遥子副主将(同)の両エースを中心にコートに立つ4年生4人が試合を組み立ててきた。主力のけがなどもあり、春季関東大学リーグ戦、東日本大学選手権大会とスタメンが定まらず、秋季リーグ戦の中盤からようやくレギュラーが固まった。宮部は、「メンバーが定まったことで、徐々にチームが形になってきた。相手に対しての戦い方を考えられるようになった」と成長を語る。

 全日本インカレ3連覇に照準を合わせ、「今年度の武器であるオフェンス力を最大限に生かせるように改めて調整する必要がある。相手の守備を崩し、自分たちのペースにもっていくために攻めるサーブと、攻撃につなげるためのブロックとレシーブを重点的に鍛えていく」と話していた。

 迎えた全日本インカレでは、強化してきた成果を発揮し、初戦から準々決勝まで危なげなく勝利した。準決勝では九州の強豪・福岡大学と対戦。関東の大学とは違いデータがない分、序盤から相手の攻撃に対応しきれず苦戦を強いられた。1、2セット目を取られ、焦りが見えた選手たちに藤井壮浩監督(スポーツプロモーションセンター教授)が「まだ負けていない。ここは思いっきりやろう」と声をかけた。藤井監督の言葉で再び前を向き、勢いがつく。諦めずに戦い続けたことが功を奏し、その後はフルセットの末に勝利を収め、4年連続の決勝進出を決めた。宮部は、「2セット落としたからといって攻めることをやめなかった。私が絶対に決める覚悟を持って挑めた」と笑顔をのぞかせた。

 決勝は春・秋リーグ戦の女王である筑波大学と対戦し、粘り強く戦うも0―3で敗れた。惜しくも大学日本一には届かず悔し涙を見せたが、「全日本インカレでいちばんいい状態までもっていくことができた」と宮部。4年生が抜け、来年度からは再び体制が大きく変わるが、「勝ちたい気持ちを強く持っている後輩たちには、今日終わったこの時点から次に向かって進んでほしい」と思いを託した。 (今道)

エースを支える「もう一人のエース」佐々木

佐々木副主将は、絶対的エースとして活躍してきた宮部主将とともに1年時からスタメン入りし、2枚看板のレフトとして攻撃の中心を担ってきた。空いたコースに打ち分ける能力、ここぞという場面の強打、隙をついたフェイントなど多彩なプレーで高い得点力を誇る。守備面でも核となり、学生大会でレシーブ賞を4回受賞するなど、前衛でも後衛でも安定した動きで活躍してきた。
 今年度の全日本インカレ準決勝の福岡大戦では、序盤から宮部へのマークが厚く、思うように決まらない場面も見られた。その分、佐々木は「私が前にいるときに点数を稼がなければいけない」と自らを奮い立たせたという。宮部が「1、2セット目を落としてから3セット目に入る前に、私がプレーだけに集中できるよう、佐々木がコミュニケーションを取る役割を担ってくれた。佐々木のおかげで自分が得点を決めることだけを考えて、思いっきりプレーできた」と話すように、劣勢の場面でも冷静さを保ち、チームを鼓舞した。エースを支えるもう一人のエースの存在が、4年目の決勝へとバトンをつないだ。 (今道)


【湘南】男子バレーボール部

3位決定戦で競り勝つ

 湘南キャンパス男子バレーボール部が、9月9日から10月29日まで千葉県・キッコーマンアリーナなどで開催された秋季関東大学リーグ戦と、11月27日から12月3日まで東京都・大田区総合体育館などで行われた全日本大学選手権大会(全日本インカレ)で3位となった。

スパイクを打つ飯田

 春季関東大学リーグ開幕戦からけがの影響で出場できていなかった飯田孝雅主将(体育学部4年)が秋季リーグ戦から復帰。飯田、佐藤隆哉(同)、高木啓士郎(同)ら4年生を中心としたベストメンバーで臨み、春から7つ順位を上げた。飯田は、「春と比べて、自分と佐藤の両エースがいる。自分たちがしっかりと打ち切れるようにしたい」と話した。

 全日本インカレでは、2回戦までストレートで勝利を挙げた。天理大学との3回戦では、試合序盤にけが人が出るなどアクシデントもありフルセットまでもつれ込んだが、勝ち切った。飯田は、「少し焦った展開もあったが、4年生の意地を出せた試合だった」と振り返る。続く準々決勝の中央大学戦は3―0で勝利したものの、準決勝は今年度の春・秋リーグ戦、東日本大学選手権大会と3タイトルを獲得している早稲田大学に及ばず、0―3で敗れた。

 悔しさを晴らすべく挑んだ日本体育大学との3位決定戦では、3―2と接戦の末に勝利をつかんだ。「今年は日体大と3回戦った中で、一度も勝てていなく不安があった」と飯田。「目標の優勝には届かなかったが、負け続けてきた相手に勝って、いい形で終わることができて本当によかった」と笑顔で締めくくった。 (見上)


【湘南】陸上競技部

坂井主将中心に一丸
フィールドV

 湘南キャンパスと札幌キャンパスの陸上競技部が9月14日から17日まで、埼玉県・熊谷スポーツ文化公園陸上競技場で行われた日本学生対校選手権大会(日本インカレ)に出場。湘南男子が総合2位、フィールド種目では8種目すべてで入賞し、フィールド優勝を果たした。(立石)

足り高跳びで3位になった坂井(写真提供=陸上競技部)

 投てき種目と跳躍種目で構成されるフィールド種目の選手たちが躍動した。円盤投げでは鴨澤青海(体育学部4年)が53㍍85を記録し準優勝、やり投げでは清川裕哉(同2年)が73㍍を記録し3位と活躍。走り高跳びに出場した坂井宏和(同4年)が2㍍15で3位に入るなど、フィールド全種目で入賞した。

 主将を務める坂井は、日本学生個人選手権大会と関東学生対校選手権大会で優勝しており、自身の結果については、「優勝を狙っていたので3位という結果で悔しい」と振り返るも、「フィールド優勝は、主将に就任してからの目標だった。陸上競技部は人数が多く、全員とコミュニケーションをとるのが難しい分、自分の所属している跳躍・投てきブロックに何度もフィールド部門で優勝したいと話し、投てきも結果を出してくれた」と笑顔を見せた。

 4年間日本インカレに出場し、3年時にも2位に入るなど好成績を残した坂井は、「大舞台で自分の力を出せるようになった。周りの期待の大きさに悩むこともあったが、今となっては自分の成長につながる時間だった」と振り返った。

中長距離種目でも好成績
800㍍で好成績を残した安倍

トラック種目では安倍優紀(同)が800㍍と1500㍍に出場。800㍍で1分49秒19を記録し、2位入賞を果たした。春先に膝の故障に苦しんだ安倍は、「目標は優勝だったが、前半シーズンにけがをして思うように結果が残せていなかったので悔しい反面、安心もできた」と前を向いた。2015年度日本選手権1500㍍覇者の荒井七海アドバイザー(16年度卒・Honda)に、練習や試合の前後で助言をもらうようになり、「自分では気づけない視点まで教えてくれるので今まで以上に競技に対して考えるようになった」と語る。

トラック種目ではほかにも松本颯真(体育学部2年)が1500㍍で3分50秒14を記録し3位入賞を果たしている。また、湘南女子では円盤投げに出場した齋藤真希(大学院体育学研究科1年)が優勝。5投目に53㍍77を記録し、東京女子体育大学在籍時から3年連続4度目の頂点に立った。


【湘南】男子バスケットボール部

成長示したリーグ戦
インカレ連覇へ手応え

 湘南キャンパス男子バスケットボール部が、8月26日から11月3日にかけて東海大学湘南キャンパス総合体育館などで行われた関東大学リーグ戦に出場。12勝7敗で5位となった。

 春の関東大学選手権大会では7位、関東大学新人戦では5位と悔しいスタートとなった今年度。12月2日から17日にかけて東京都・国立代々木競技場第二体育館などで行われる全日本大学選手権大会(インカレ)連覇へ照準を合わせていたチームに焦りはなかった。
 インカレを「総力戦」で戦うためには下級生の成長が必須だった。陸川章監督(スポーツプロモーションセンター所長)が、「リーグ戦を成長の場にしたい」と話していたように、8月に行われた「Sun Chlorella presents World University Basketball Series」やリーグ戦などで経験を積み、少しずつ、着実に進化を続けてきた。
 総当たり戦で行われたリーグ戦1巡目では、上位を走る日本体育大学や白鷗大学などに苦戦を強いられ8勝5敗で7位に。しかし、上位7チームで争われる2巡目に突入すると、1巡目で敗れた筑波大学に59―52で勝利して流れをつかむ。続く白鷗大にも76―66で勝利し、43点の大差で敗た日体大にも3点差の87―84で粘り勝ち、チームの成長を証明する3連勝を果たした。

 優秀選手賞を獲得した黒川虎徹主将(体育学部4年)は、「2巡目に入り、ディフェンスの粘り強さが身についた。チームで戦うという意識が根付いてきており、まだまだインカレに向けてステップアップしたい」と手応えを感じている。
 昨年度のインカレ優勝に貢献した金近廉選手(現・千葉ジェッツ)がプロへの挑戦のためチームを離脱したが、黒川は、「スーパースターがいなくてもチーム力で勝てると証明したい」と語る。「連覇は意識していない。このチームで勝ちたい」と闘志を燃やしている。
 インカレ初戦は、早稲田大学に81―46で勝利。連覇に向けて好スタートを切っている。(12月8日記/黒﨑)


【札幌】男女バレーボール部

男子秋季大会Ⅴ
下級生が奮闘

 札幌キャンパス男子バレーボール部が、9月16日から10月29日まで札幌キャンパスなどで行われた北海道大学リーグ秋季大会で優勝を果たした。    

 主将の谷本響希(国際文化学部3年=写真)は、「苦しい場面でセットを取られることも多かったが、全体的に総崩れすることなく試合に臨めたことが優勝につながった。3年生以下のチームで来年もあるので、全体的なレベルアップをするために今後も練習に励みたい」と話す。
 また、11月27日から12月3日まで、東京都・エスフォルタアリーナ八王子などで開催された全日本大学選手権大会(全日本インカレ)に出場。福山平成大学と対戦し、セットカウント0―3で2回戦敗退となった。
 春間好実監督(東海大学職員)は、「雰囲気づくりや試合に対するモチベーションを中心に指導した。派手なプレーはないが、地道に点数を取っていけたところが1回戦勝利につながった。来年に向けて、最後の1点を取る決定率をつけ、今年度以上の成績を出したい」と話した。
 一方女子部は、秋季大会で3位、全日本インカレでは筑波大学に0―3で敗れ、初戦敗退となった。春間監督は、「3年生以下のチームだが、勝ち方を自分たちでつかんできて、考えられるようになったところが成長した。来年は1回戦突破を目指していきたい」と語った。 (佐藤)