伊勢原キャンパスで8月5日から7日まで、「研究支援連携の会」を初めて開催しました。医学部と付属病院を擁する本キャンパスでは、多くの事務職員と技術職員が教員や大学院生、学生らの医学系研究をサポートしています。この会は、職員が互いの業務への理解を深めて連携を強化し、研究支援のさらなる充実を図るために企画したものです。研究イノベーションセンター(研究支援室、産学連携室、生命科学統合支援室)と治験・臨床研究センター(治験・臨床研究企画室、治験事務室、治験実施室、臨床研究推進室)の職員が、3日間異なるテーマで業務の内容を説明。オンラインも併用し、延べ215名が参加しました。

研究支援室の職員は、全学的な研究支援体制と本キャンパスにおける研究推進策について説明。日本学術振興会(JSPS)や日本医療研究開発機構(AMED)をはじめとする研究資金配分機関からの研究費の獲得支援や産学連携、知財管理、研究リスクマネジメントといった多様な取り組みについても紹介しました。研究機器の共同利用施設「生命科学統合支援センター」を管理・運営する生命科学統合支援室の職員は、機器の運用に関する高度な知識とスキルを持った技術職員による受託実験やデータ解析、学生への教育支援の概要を説明。治験・臨床研究センターの職員は、治験と臨床研究の違いや、各研究を倫理的・科学的な観点から信頼できるものとするための審査の手順、研究計画策定時のサポート業務の内容などについて解説しました。各発表後には活発な質疑応答を交わしました。
運営スタッフを務めた研究支援室の清田拓也さんは、「今後は他部署も交えてより広範な連携を図りたい」と語り、小泉絢さんは、「定期的に情報共有の場を設け、円滑な支援体制の構築や支援の質向上に努めていきます」と話していました。また、生命科学統合支援室の伊嵜早苗さんは、「若手職員にとっては、職種によって課題の捉え方が異なることを実感する機会にもなったと思います」と振り返り、治験・臨床研究センターの西森邦仁さんは、「研究支援活動を通じて医学・医療の発展に寄与できるよう、さらに努力したい」と意欲を語りました。


両センターの次長を務める横田秀和さんは、「研究力強化のためには、研究者と研究支援スタッフの連携が不可欠であり、文部科学省も『研究開発マネジメント人材の人事制度等に関するガイドライン』を策定するなど人材育成の取り組みを推進しています。今後も先生方の研究内容に関する理解を深めるとともに職員が連携して研究支援に関するスキルを高め、“ワンチーム”で医学研究の進展に貢献したい」と話しています。