
医学部付属病院では12月23日に秦野市役所で、秦野市、伊勢原市と「救命救急活動における映像通報システムの映像提供に関する協定」を締結しました。両市では2025年4月に119番通報を受ける「秦野市・伊勢原市共同消防指令センター」を設置し、通信司令員が必要と判断した場合に119番通報者に動画の送信を依頼する「Live119」を導入しました。医師が負傷者や現場の状況を正確に把握して処置の指示などができるため、より効果的な救急処置につながると期待されています。今回の協定締結を受けて、本病院では1月19日(月)午前8時30分から運用を開始する予定です。
調印式で秦野市の高橋昌和市長、伊勢原市の萩原鉄也市長と共に、協定書にサインした渡辺雅彦病院長は、「両市を中心とした本病院のエリアでは、心肺停止患者の1カ月生存率が他地域に比べて1.2%高く、現場の皆さんとの連携がよく取れています。Live119の導入により、映像で患者さんの詳しい状況が分かればより速やかな受け入れ準備ができ、現場と連携した応急処置も可能になります。我々が先駆けとなって救命率をさらに引き上げ、全国の模範となり、日本の救急医療をさらによくしていきたい」と語りました。萩原市長は、「伊勢原市では6月に、70代の女性が心肺停止状態で発見され、通報者にLive119で映像を送ってもらう事例がありました。整形外科の看護師さんで心肺蘇生は初めてにも関わらず、指示を受けて力強く胸を押し、9分後に到着した救急隊員がAEDを使って蘇生し、3カ月後には杖を突いて歩けるまでに回復されました。このように多くの命を救えるよう、皆さまと連携を深め、取り組みを強化させていきたい」と期待を寄せました。秦野市の高橋市長は、「指令センターが把握する映像そのものを救命救急センターとリアルタイムに共有するのは県内初の試みであり、本協定は地域医療体制を強化する第一歩となります。両市合わせて26万市民の安全安心を着実に進めていくために、引き続きお力添えいただきたい」と話しました。
高度救命救急センターの土谷飛鳥次長は、「我々はドクターヘリやドクターカーで現場に出て治療する、いわゆる“攻めの救急”を展開しています。映像で現場とやり取りできれば現場に着くよりも前により具体的な指示を出せるので、救急隊員の皆さんによるさらなる迅速な対応で“二重の攻め”ができるようになります。救命にはいかに速く治療を開始するかが重要であり、救急要請を受けた瞬間からチームとして取り組めるのは大きい。すでにシミュレーションも重ねているので、しっかりと準備をして当日を迎えたい」と話しています。





