報道関係者を対象に阿蘇キャンパスを公開しました

東海大学では7月20日に、熊本地震で被害を受けた阿蘇キャンパスを報道機関向けに公開しました。本キャンパスには、かねてより新聞やテレビなど報道各社から取材受け入れの要望が寄せられていましたが、破損した建物の安全性や授業が再開されていなかった本キャンパスの農学部生の心情を鑑みて、お断りしていました。今回の公開は、地震発生から3カ月を経て、立ち入りが可能な区域の安全が確保できたことや7月1日から農学部生の授業を熊本キャンパスで再開したこと、悪天候が続いていた梅雨が明けたことなどを受けて実施したものです。

約15社が参加した当日は、まず中嶋卓雄九州キャンパス長があいさつに立ち、地震発生時の様子やその後の被害状況、今後の阿蘇キャンパス使用に関する方向性を判断するためのスケジュールなどについて説明。「農学部は7月1日より熊本キャンパスで授業を再開しましたが、学部としてはこれまで講義の場所と動物や植物などに直接触れられる実習場がキャンパス内で近接していることが特徴でした。まずは講義の場所を確保することが大切ですが、その特徴を失わないよう再建していくことが重要だと考えています。農業県である熊本県の指針も鑑み、県内で唯一農学部を有する大学として、地域貢献につながるよう運営していきたい」と述べました。

続いて、中嶋九州キャンパス長や九州キャンパス復興課、総合農学実習センターの職員による案内で、キャンパス内の撮影を実施。学生駐車場や野球部の寮として使われていた阿蘇望星学塾、地割れが起きている体育館裏の弓道場、もっとも被害が大きく使用不能となった1号館周辺とその1階部分などを回りました。また、被害が少なかった実習用の施設や、飼育している羊や乳牛なども公開。前日に生まれたばかりの子牛も職員が抱きかかえて披露しました。

各所では教職員が記者からの質問に答えたほか、建物の概要や被災後の復旧状況などについて紹介。最後に中嶋九州キャンパス長の記者会見も行い、学生への対応や、本学が設置した地盤調査委員会の調査結果を踏まえ、学生の安全を最優先して阿蘇キャンパス使用の方向性を検討していくといった今後の見通しについて説明したほか、7月末からキャンパスのある南阿蘇村からの依頼を受け、村内で出たがれきの仮置き場として一時的に受け入れる取り組みについて話しました。

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