医学部の小平智文さんが東京ピアノコンクール・アマチュア部門で優勝しました

医学部医学科の小平智文さん(6年次生)が、1月4日、12日に東京都の品川区立五反田文化センターで開催された第6回東京ピアノコンクール(主催:東京 ピアノコンクール審査委員会)のアマチュア部門に初出場し、見事に優勝しました。このコンクールは、国籍を問わず幅広い年齢層から優れた才能の発掘と育成 を図ることを目的として、毎年開催されているものです。アマチュア部門は音楽大学などでピアノを専攻していない18歳以上が対象で、今年は21名が出場し ました。小平さんは予選でラヴェルの『水の戯れ』を、本選では同『夜のガスパール』から『第1曲オンディーヌ(水の精)』を演奏。同日に行われた表彰式 で、審査委員のカンディンスキー・ミハイル氏(洗足学園音楽大学講師)から表彰状が手渡されました。

「自分にとって、勉強することとピアノを弾くことは車の両輪。どちらも大切です」と話す小平さん。「医学を学ぶことで、音楽を論理的に解釈することができ るようになりましたし、医学的見地から演奏するときの体の使い方を学ぶことができました。また、ピアノを弾くことで、患者さんの声に耳をかたむけ、心に寄 り添うことができるようになったと感じています」と振り返ります。1月にはピアノコンクール、2月には医師国家試験と大きなチャレンジが続く中、「試験の 前も後も一日の大切さは同じ」と考えて勉強と練習を続け、優勝の快挙を達成。「忙しいからこそ両方に集中できました。優勝できて本当にうれしい」と喜びを 語ります。

小平さんはピアノ教師をしている母親の影響を受けて5歳でレッスンを開始し、一時期はピアニストを目指して本格的に練習していました。学習院大学文学部哲 学科に進学しましたが、卒業後の進路に悩んでいたときに「医者になりたい」という子どものころの夢を思い出し、2010年4月に本学医学部に編入学。勉学 に励みながらピアノの練習は継続し、毎年秋に行われる医学部の解剖慰霊祭でも演奏しました。

4月には、医師として都内の病院に就職する予定の小平さん。「東海大学では多彩なバックグラウンドや価値観を持つ学生と出会うことで、物事を広い視点から みて、より深く洞察することができるようになりました」と学生時代を振り返ります。「医師としての責任を果たせるようスキルアップを図りながら、ピアノの 演奏も成熟させたい」と今後の抱負を語っています。

医学部の小平智文さんが東京ピアノコンクール・アマチュア部門で優勝しました