医学教育はいま、大きく変化を遂げようとしています。医学研究の成果や新しい技術の開発にともない学修内容は増大し、さまざまな新しい取り組みが行われています。東海大学医学部医学科は、本学が開学以来育ててきた「科学とヒューマニズムの融和」という大きな指針のもと、医学領域内だけの進化ではなく、総合大学のスケールメリットを最大限に活用できるよう環境を整え、より社会に貢献できる良医の育成に努めています。
医学科ニュース
医学科の特色
医・看・福祉・薬の領域で学ぶ学生が集結し、チーム医療の実践力を培う
多岐にわたる複雑な問題を抱える患者さんに対して、良質な医療を実践するためには、多種類の医療専門職による『チ ーム医療』が不可欠となっています。そのため、本学では、医学部医学科・看護学科、健康学部健康マネジメント学科、昭和薬科大学の学生が、それぞれの職種が持つ役割を理解した上で、協力して課題に取組むプログラムを展開しています。病気の治療だけでなく、診断・治療が行われるプロセスや、患者さんとそのご家族の背景にある心理的・社会的・倫理的な問題への対応を、チームとして導き出していきます。
具体的には、想定される治療方法の検討、治療の時期や患者さんとそのご家族に及ぼす影響、治療後の生活管理と社会復帰への取り組みなどについて意見を出し合い、チームとして検討した最善なプランの提案をまとめていきます。医師の役割を務める医学科生は、診断に必要な検査の把握と、病態の概要、治療の選択肢と治療方法の選択を担当し、他職種の学生の専門知識・スキルについても学びを深めていきます。
実際に患者さんを中心とした多職種連携のコーディネータ ー役となる看護師、服薬管理を行う薬剤師、医療保険制度や治療後の療養生活を支援する医療ソーシャルワーカーといった他職種の知識・スキルを演習によって経験することで、チーム医療の重要性と有益性を実感することができます。
医学、物理、化学、工学などさまざまな領域の英知を集結して、「先駆け」の研究開発を推進
幅広い領域で多くの研究成果を発信している東海大学では、異なった領域のコラボレ ーションによる研究開発も積極的に行われています。
医理工連携を発展させ、文理融合研究を体現しつつ本学ならではの独創的な学内共同研究テーマを涵養し、特色ある研究成果を達成することを目指している「東海大学マイクロ・ナノ研究開発センター」の存在に加え、東海大学医学部・体育学部・医学部付属東京病院と、天然アスタキサンチン製品を世界中に供給しているアスタキサンチンのパイオニア・アスタリール株式会社の共同グループの研究では、東海大学陸上競技部中・長距離ブロック(駅伝チーム)に所属する選手を対象とした臨床試験を実施して、成果を上げています。