ヨーロッパ学術センター(TUEC)では9月23日に、デンマーク日本国大使館と共催で「和食イベント」を開催しました。日本の伝統食である和食に親しんでもらうととともに、日本食企業の関係者らの交流の機会として初めて企画したものです。当日は、デンマークで日本食を扱う料理学校や学校給食業者のほか、卸売り・小売り・飲食業界、日本関係団体などから40名を超える参加がありました。
初めに宇山秀樹大使とTUECのヤコブ・スキュット・イェンセン事務長がイベントの趣旨や歓迎のあいさつを述べました。続いてデンマーク美食アカデミー会長であり日本食普及の親善大使でもあるオーレ・モウリットセン氏が、日本独自の第五の味覚「うま味」について講演。会場では鈴木篤史公邸料理人が和食の基本である出汁、味噌汁、おにぎりの作り方を実演を交えて紹介し、ゲスト全員に作りたての品々とだし巻き卵を振る舞い、5名の参加者がおにぎり作りを体験しました。



イベントの最後には、TUECの茶室で「白檀の会」による茶道デモンストレーションも行われ、参加者が茶道の魅力に触れました。さらに複数の企業の協力を得て、会場内のブースでは日本の米やお茶、日本酒、有機芋焼酎をはじめ、さまざまな食品を紹介しました。ヤコブ事務長は、「デンマークでは、ここ十数年間にわたり、日本の食文化に対する関心・人気がかなり高まってきました。若い子どもから高齢者まで、定期的に日本料理を食べているデンマーク人が増えており、現地のスーパーやオンライン店などで販売されている日本の食料品も増加している傾向です。バランスの取れた食事やよりサステナブルな食材へのシフトといった点などに関して、日本の食文化から学べるところが多いと思いますので、このイベントを通して、参加者にインスピレーションを受けていただくのが一つの目的でした。また、和食をテーマに日本大使館と協力でき、とてもうれしかったです」と語りました。


