理系教育センターの白澤准教授が「ゲームマーケット2025秋」に出展しました

理系教育センターの白澤秀剛准教授がプロジェクトリーダーを務める「ビジネススキル育成Project」が11月22、23日に、千葉県・幕張メッセで開かれた「ゲームマーケット2025秋」にブースを出展。産学連携で開発した「ビジネススキル育成ボードゲーム」を紹介し、来場者が体験しました。

このボードゲームは、白澤准教授がゲーム設計と研修プログラムの監修を担当し、株式会社Yspace(現在、ブルートレック株式会社に事業譲渡)、株式会社ホロスエンターテインメントとの産学共同研究として2022年度に開発を開始。今回の出展では、3~6名でPMBOK(業界標準)基準のマネジメントプロセスを疑似体験できる「プロジェクト型作業円滑化教材」(ファンタジー版、宇宙開発版)と、「手伝ってください」といった援助要請ができるよう訓練する「援助要請円滑化教材」(ファンタジー版、薬局調剤業務シミュレーション)の4種類などがあり、メンバーや身に着けたいスキルに合わせて選べるようになっています。25年度からの3年間は産学共同研究の第2期として新たに6社が加わり、効果検証に取り組んでいます。

白澤准教授は、「日々のプロジェクトを進めるうえで起こる想定外の出来事にどう対応し、業務に不安を抱える人になんと声をかけるかを、ゲームクリアを目指すという共通の目標に向かいながら疑似体験してもらうのがプロジェクト型作業円滑化教材です。キャラクターになりきることで、普段の自分なら言わない言葉も口にでき、年齢や役職の異なる人の考えも知ることができます」と話します。援助要請円滑化教材については、「学生のうちは『ある程度自分で考えてから質問しなさい』と言われますが、社会人になると『わからないならすぐに質問して解決してほしい』と真逆のことを言われ、混乱する若手社員が多くいます。このゲームでは、若手とベテランが助け合いながらゲームをクリアしていくことで、援助要請技術を身に着けてほしい」と語りました。

研修サービスとして販売を手がける株式会社三並商事代表取締役の越智充氏は、「楽しみながらコミュニケーションを図ることができ、従業員のエンゲージメント向上にも有効だと好評」とコメント。「資格の学校TAC」で知られる総合教育サービスを提供するTAC株式会社の小野直也氏(教育第三事業部IT講座企画部部長)は、「IT関連企業様からプロジェクトをうまく進めるアドバイスを求められることが多く、このゲームを使った研修を薦めています。当社の若手年次研修でも活用しており、研修を受けた社員から『学んだことが現場で使える』との声があり、人事担当者も喜んでいます」と語りました。また、薬剤師の人材育成等を行う株式会社SPY取締役の笠原靖幸氏は、「ベテラン、中堅、若手の薬剤師それぞれが、いつもと異なる役割も担うことができるためお互いの気持ちが理解でき、コミュニケーションも図りやすくなると好評です。悩みを打ち明けられる環境をつくっていきたい」と話しました。