東海大学が9月1日から6日まで、タイ・モンクット王ラカバン工科大学(KMITL)で開催された「KMITL Expo 2026」に参加しました。KMITLによる大規模なイノベーション・テクノロジー・教育の展示会で、今回はKMITLの創立66周年を記念して「FROM LAB TO LIFE(研究室から生活へ)」をテーマに開催されました。本学とKMITLは1977年に学術交流協定を結び、長年にわたって交流を深めてきました。今回の出展は、本学大学院工学研究科博士後期課程を修了したKMITLのコムサン・マリーシー学長から木村英樹学長へ参加の依頼があって実現したものです。本学のほか、タイ国内外の大学・研究機関、企業などが研究成果や技術を紹介しました。期間中は延べ12万4065名が来場し、昨年の「KMITL Innovation Expo」の来場者数5万人から2倍以上となり、大変なにぎわいを見せていました。



初日に行われた歓迎セレモニーでは、タイ王室の服喪に伴い、KMITLからの案内に従って黒を基調とした服装で出席。KMITLのゴーソン・ペッスワン初代学長から協力企業・団体に記念の盾が贈られ、本学の木村学長が受け取りました。午後には、会場前のスペースでToCoチャレ「東海大学ソーラーカーチーム」が2019年型Tokai Challengerの走行を披露し、ヨッチャナン・ウォンサワット副首相兼高等教育・科学・研究・技術革新大臣も視察しました。2日目には工学部の山本佳男学部長が国際パネルディスカッション「From Lab to Life」に登壇。学術交流協定の更新セレモニーも行われ、コムサン学長と木村学長が協定書にサインしました。




期間中、会場には95ブースが設けられ、「JAPAN pavilion」と題した本学のブースでもさまざまな研究成果を展示。総合科学技術研究所の長谷川真也教授(工学部機械工学科兼務)の研究室に所属する矢内宏樹特定研究員(総科研)らは、熱から音波(気体振動)を発生させ、発電や冷却を行う熱音響装置に関する研究成果を紹介し、熱音響発電機のデモンストレーションも実施しました。建築都市学部土木工学科の梶田佳孝教授の研究室は、2016年の熊本地震で大きな被害を受けた本学旧阿蘇キャンパスを再現した模型を使って断層と被害状況を説明したほか、横浜市の模型を用いて橋や道路、ビルといった構造物について解説しました。ドローンアカデミーの佐川耕平所長代行(工学部機械システム工学科准教授)と新井啓之講師(工学部)は、工学部が中心となって企業・研究機関と共同で開発したソーラー無人飛行機「Sun Falcon2」を紹介。工学部航空宇宙学科の福田紘大教授は数値流体力学を用いた流体解析と製品開発への応用についてパネルを用いて解説しました。また、ToCoチャレ「東海大学学生ロケットプロジェクト(TSRP)」とプロジェクトアドバイザーの川端洋講師(工学部航空宇宙学科)は過去に打ち上げに成功した「H-20号機」「H-59号機」を展示し、分解した機体を使って構造やエンジンなどについても説明しました。ソーラーカーの展示には多くの子どもたちも集まり、チームの監督を務める木村学長や総監督の佐川准教授、学生たちが機体について丁寧に説明し、試乗も行いました。2日目にはKMITLのオープンキャンパスも行われ、多くの高校生がブースを訪問し、にぎわいを見せていました。






熱音響装置の説明を担当した金子凌也さん(大学院工学研究科機械工学専攻1年次生)は、「経営を学ぶ学生からは家庭への導入が可能かどうかを聞かれたり、材料を専門とする人からは部品について尋ねられたり、自分自身も新たな発見が多くありました」と話しました。TSRPの常松怜央さん(大学院工学研究科機械工学専攻1年次生)は、「英語でのポスターづくりなど初めての経験ばかりでしたが、多くの人が興味を持って話を聞いてくれてうれしかった」とコメント。KMITLを卒業後、本学で学ぶジャムロンラート レミターさん(同2年次生)は通訳も担当し、「東海大はさまざまな分野で多くの革新的な成果を上げており、興味深いプロジェクトがたくさんあるのでタイの人たちにも伝えたい」と話しました。
木村学長は、「長年にわたって交流関係を続けてきたKMITLでの展示会で、本学にしかないオンリーワンの展示ができたと感じています。私とコムサン学長は本学で学んだ同窓であり、昨年11月にコムサン学長に名誉学位を授与した際に展示会の案内をいただき、こうして約束を果たせました。今後も教育・研究などさまざまな面で協力していきたい」と話していました。








