マイクロ・ナノ啓発会の第6回学術講演会を開催しました

東海大学マイクロ・ナノ啓発会の第6回学術講演会を、2月19、20日に清水キャンパスと海洋科学博物館で開催しました。東海大学の若手研究者の連携を図り、マイクロ・ナノサイズ領域における研究の相互理解を深め、斬新で独創的な研究テーマを涵養することを目的に活動している同啓発会を年2回開いています。今回は初めて、清水キャンパスなどを会場に2日間の日程で行われ、学内外から研究者や学生約160人が参加しました。

海洋科学博物館で開かれた初日のオーラルセッションでは、最初に海洋学部の千賀康弘学部長があいさつ。「一見すると異なる分野であっても、類比する点が見つけられれば互いの研究にとってもプラスになると思います。ぜひ共通項を見つけていただき、その中から新しい発想に基づく研究や連携が生まれることを期待しています」と語りました。その後、海洋学部、マイクロ・ナノ研究開発センターの研究グループ、工学部、医学部の教員らがそれぞれの研究内容を紹介。小型作業用水中ロボットや海洋動物プランクトン、神経疾患モデルの作製などに関する最新の成果が語られました。セッション終了時には、平野葉一副学長(キャンパス連携担当)が登壇し、「これからの時代の研究は、さまざまな分野の人が互いの知見を持ち寄って協力することが重要になってきます。今後もさまざまなキャンパスでの開催を通して、先生方はもちろん学生たちも互いの情報を共有し、東海大学全体の研究力を高めてくれることを期待しています」と語りました。オーラルセッション終了後には、博物館の大水槽前を会場に懇親会を開催。参加者同士が研究や今後の連携に向けて意見を交換する姿が随所で見られました。

翌20日のポスターセッションは、清水キャンパス8号館に会場を移して実施。最初に吉田一也副学長(研究担当)が、「教員同士の連携は世界的にも重視されている一方、どの研究機関でもなかなか進んでいないのが現状です。そんな中、マイクロ・ナノ研究開発センターの先生方を核にした連携が活発に行われているのは大変うれしいことです。今後も総合大学の力を生かして、幅広い分野の連携研究を推進していきたい」と語りました。会場には、学部生、大学院生、特定研究員、教員らの研究ポスター85件が並べられ、参加者が思い思いにブースを巡って発表者の研究内容に耳を傾け、発表者も寄せられた質問をメモしていたほか、外国人の研究員に学生が英語で熱心に質問するなど活発な意見交換の場となりました。最後にあいさつに立った海洋学部海洋研究所の久保田雅久所長は、「マイクロ・ナノ啓発会に集まっている先生方の熱意が学生のモチベーション向上にもつながっていることを実感できる会でした。高い志を掲げそれに向かって努力し続ける姿勢を持つ、その大切さを学ぶことは学生にとっても非常に重要だと思います。啓発会がさらに発展し、世界レベルの成果を発信してくれることを期待します」と激励しました。

学生たちは、「専門にかかわらないと思っていた研究でも、思わぬところでつながっているなど発見が多かった」、「東海大学の研究の幅広さを実感し、自分自身ももっと勉強しなければという思いを新たにした」とコメント。研究者からも、「どの発表も興味深かった。こうした取り組みを通して、学内の研究者相互のチームワークが高まっているとも感じており、今後さらにそのネットワークが広がることを期待したい」との感想が聞かれました。

ポスターセッション終了後には、参加者の投票によって優れた発表を決めるベストポスター賞の発表も行われ、大学院工学研究科工業化学専攻1年次生の中拓也さんが1位に輝いた。中さんは、「年々規模が大きくなっているこの啓発会で受賞できて光栄です。特定の専門分野の専門家が集まる学会と異なり、専門外の自由なアプローチから意見をもらえるなど個人的にも大きな収穫がありました。この結果を今後の研究にも生かしていきたい」と話しています。

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