工学部航空宇宙学科2年次生の須藤さんが日米学生会議に参加します

工学部航空宇宙学科航空宇宙学専攻2年次生の須藤直太郎さんが、8月8日から18日と、来年1月2日から9日までの日程で開催される第72回日米学生会議に参加します。日米学生会議は、満州事変による日米の関係悪化を憂慮した日本人学生4人によって1934年に創設された、日本で最も歴史のある国際学生交流プログラムです。今回は「過去から未来へ日米平和の灯火を~己と社会の価値観に挑め~」をテーマに7つの分科会が開かれ、日本人学生36名、アメリカ人学生36名の計72名が参加します。例年は両国の学生が寝食をともにしながら語り合ってきましたが、新型コロナウィルスの感染拡大を受けて形式を変更。8月に72回の歴史で初となるオンライン形式による夏会議が実施され、1月にハワイ・オアフ島で全員参加の冬会議を行う計画となっています。

須藤さんは、カナダの高等学校を卒業後、アメリカのウィスコンシン州にある教養系のローレンス大学に進学。教養科目を中心に学ぶ中で、「もっと専門的な内容を深く学びたい」と子どものころから興味があった航空宇宙学を学べる本学科に編入学しました。日米学生会議については、友人からその存在を聞き、説明会でフリーディスカッションに参加したことで、「さまざまなことについてさらに議論を深めたい」と応募を決めました。

学生会議では、分科会「サイバー空間と脅威~21世紀のテクノロジーとその代償」への参加が決まっています。「新型コロナウィルスの影響で、社会全体でサイバー空間を利用して勉強や仕事をする機会が増える中で、極めて重要なテーマだと思っています。サイバー空間を活用するにはこれまでの常識にとどまってはいられず、価値観をも見直す必要があるなど常に不安が付きまといます。しかし、会議ではこうした時代に生きている学生ならではの発想で、以前では考えられなかったような提言をまとめたい」とコメント。「日米学生会議の参加者は、議論がうまく、それぞれのトピックに関心の高い人が多いと期待しています。日本とアメリカでは考え方が異なる点も多く、意見がぶつかり合う場面もあるでしょう。そうした衝突の中からどのような合意点に到達できるのか、また新しい視点や論点を学べるのか、今からとても楽しみです。新型コロナウィルスという未曽有の災厄に見舞われる中では、会議の中止も検討されたことと思いますが、この難しい情勢の中で、伝統あるイベントを継続して開いてくれる人たちに心から感謝したい」と語っています。