健康長寿セミナー(抗加齢講演会)「老化制御と認知症予防の最新知識」を開催しました

東海大学医学部医学科基盤診療学系健康管理学では1月19日にLINK-J日本橋ライフサイエンスハブで、健康長寿セミナー(抗加齢講演会)を開催しました。2006年6月に医学部付属東京病院に開設した「抗加齢ドック」受診者のデータの分析結果を供覧するとともに、アンチエイジングや健康に関する最新の情報を提供するものです。今回は、特定非営利活動法人健康長寿研究教育センターと共催し、「老化制御と認知症予防の最新知識」をテーマに実施。健康管理学の西﨑泰弘主任教授(付属東京病院長、同病院健診センター長)ら3名の専門家が講演し、約150名が参加しました。

はじめに、坂部貢医学部長が登壇。「東海大学では、健康をキーワードに全学が一丸となって研究や教育に取り組むとともに、その知見を社会に還元する活動を展開しています。いかに健やかに年齢を重ねて老後を過ごすかは、日本のみならず世界の課題です。今日は皆さんとともに、実りあるセミナーにしたいと思います」とあいさつしました。

講演では西﨑教授が、今後の高齢者数や認知症患者数の増加予想をもとに、「人生100年時代」の課題について説明。筋肉量の低下(サルコペニア)により筋力や活力が衰えるフレイルと認知症との関係について紹介し、「今後は、筋肉量・筋力の測定や脳ドックも実施し、抗加齢ドックと併せて結果を検証していきます」と語りました。続いて、常葉大学健康科学部の久保明学部長(本学客員教授)が、アルツハイマー型認知症の病態や原因、認知機能低下を防ぐために有効と考えられている食材や栄養素について説明。日本人間ドック学会の篠原幸人理事長(本学名誉教授)は、認知症と軽度認知症の違いや生活習慣病・生活環境病と認知症との関係を紹介し、「認知症の予防には、生活習慣病の予防や人間ドック、抗加齢ドックの活用、喫煙と飲酒の制限、十分な睡眠と適度な運動はもちろん、生きがいを見つけることが大切」と力説しました。終了後には活発な質疑応答が交わされました。

最後に健康学部の石井直明特任教授が来場者への謝辞を述べ、「今後も健康診断や抗加齢ドックを受診していただくとともに、ぜひ本セミナーにも継続して参加し、健康長寿に役立ててください」とあいさつしました。

※当日のプログラムは以下のとおりです。
総合司会:桑平一郎(東海大学医学部医学科内科学系呼吸器内科学教授)
開会あいさつ: 坂部貢(東海大学医学部長)
講演1:西﨑泰弘(同医学部医学科基盤診療学系健康管理学主任教授・付属東京病院長)
「抗加齢ドックの12年とこれからの予防医療」
講演2:久保明(常葉大学健康科学部長・東海大学客員教授)
「認知症予防と栄養」
講演3:篠原幸人(日本人間ドック学会理事長・東海大学名誉教授)
「生活習慣・生活環境病としての認知症~予防と備えは~」
質疑応答・総括:桑平一郎
閉会あいさつ:石井直明(東海大学健康学部健康マネジメント学科特任教授)

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