東海大学の採択事業
「高分子超薄膜から創成する次世代医用技術」
- 代表研究者=喜多理王 教授(理学部物理学科)
- 申請区分=「研究拠点を形成する研究」
※ 研究期間=5年
研究目的・意義
本研究プロジェクトでは、総合大学である特色を生かし、分野横断的な研究者の連携による知と技とエネルギーを集結することで、東海大学の新たな研究拠点(マイクロ・ナノ研究開発センター)を形成し、科学・技術の発展への貢献と、健康で安全な社会形成のための要素技術構築を目的とします。具体的には、機能性高分子超薄膜(膜厚が100ナノメートル以下)に着目します。高分子を超薄膜に加工することで顕在化する「面をもつ構造」ならではのユニークな特性を利用し、医用技術へ応用していきます。
研究計画・研究方法
(1)研究体制
本研究プロジェクトは、「テーマ1 創る」、「テーマ2試す」、「テーマ3 知る」の3つのサブテーマから構成され、参画研究者として、医学・理学・工学の研究者が分野横断的な組織を形成します。参画研究者に加えて、学内の関連研究者の参加を積極的に推進します。また、総合医学研究所、糖鎖科学研究所などの学内機関とも密に連携を図り、経験豊かで実績のある様々な分野の研究者、そして若手研究者達が集う研究体制を敷きます。
(2)年次計画
初年度に研究施設の改修を実施して活動場所を整備し研究に着手します。3年目には外部評価委員会からの評価を受け、必要があれば方向性を是正します。4、5年目は成果を取りまとめつつ、5年目以降の発展性を見込んだ研究を推進します。本拠点を中心とする研究交流を活発化させるための小規模ではあるがオープンな研究交流会を定期的に開催し、また年次報告会を実施します。
研究により期待される効果
高分子超薄膜から創成する次世代医用技術は、新規医療技術の開発に留まらず、この過程で得られる知見や成果は再生医療、診断機器開発、薬剤スクリーニングや細胞病理などへ波及していきます。本研究プロジェクトでは、国内外の企業や研究機関との共同研究の実施、さらには地域密着型研究や国際交流などに貢献することも可能です。特に、学内外の若手研究者の参入を広く促進し、さらに博士研究員・リサーチアシスタント・学生らがこのような体制の中で研究を行うことにより、グローバルに活躍できる研究人材の育成効果が期待されます。