平成28年度(2016年度)研究拠点形成費等補助金「成長分野を支える情報技術人材の育成拠点の形成(enPiT:Education Network for Practical Information Technologies)」

文部科学省の2016(平成28)年度「成長分野を支える情報技術人材の育成拠点の形成(enPiT:Education Network for Practical Information Technologies)」の組込みシステム分野に、東海大学が参画する取組「組込みシステム産業の成長を支える人材育成の拠点形成(QuadPro)」が採択されました。この取組は名古屋大学を中核大学に、東海大学、岩手大学、徳島大学、九州大学、南山大学が連携大学として共同で行うものです。

研究拠点形成費等補助金「成長分野を支える情報技術人材の育成拠点の形成(enPiT)」について

本プログラムは、情報技術を高度に活用して社会の具体的な課題を解決できる人材の育成機能を強化するため、産学協同の実践教育ネットワークを形成し、課題解決型学習(PBL)等の実践的な教育を推進し、広く全国に普及させることが目的です。(文科省資料より)。今年度は4分野に計5件の申請があり、4件が採択されました。

事業期間
平成32年度までの5年間の予定。

組込みシステム産業の成長を支える人材育成の拠点形成(QuadPro)の概要

新たな価値を持つ組込みシステムの構築を通じて、我が国の社会的課題を解決できる素養を持つ情報技術者を、学部教育で育成することを目的とした実践教育ネットワークを構築します。組込みシステムを系統的・効果的に開発できる技術者には、Product(システムを作る技術力)、Process(開発工程を進める能力)、Project(プロジェクト管理の能力)、Professionalism(ソフトスキル)の4能力を身に着けていることが求められます。これらの能力を涵養する課題解決型学習(PBL)の演習教材とシラバスを含んだカリキュラムを作成し、FD活動を通じて教員の教育実施能力を高め、国内の大学への普及を図りながら、実践力を高める教育を行います。本事業は、全国に展開した6校の連携校が中心になり、ベンダーとユーザ企業の協力の下で実施。連携校以外にも参加校を募集し、実践的な教育を全国に普及させます。

事業の目的・必要性

本補助事業の全体の目的は、成長分野を支えるために組込みシステムなどの情報システム基盤技術を有し、新たな価値を持つシステムを構築することのできる情報技術者を育成するために、学部3、4年生における課題解決型の実践教育(PBL)を行う教育ネットワークを形成し,実践的な教育を実施・普及することです。また平成24年度から、修士課程の学生に対する実践的な教育を行ってきた「分野・地域を越えた実践的情報教育協働ネットワーク:enPiT 組込みシステム分野」における取り組みの充実・発展を図り、学部教育へと展開し拡充することで、学部から修士課程に至るまで実践教育の幅を広げるとともに強化を図ることが本補助事業の目的です。

東海大学の取り組み

東海大学は本補助事業において、雇用した臨時職員およびTA候補にenPit-Embに関する包括的な研修と実務環境の整備、QProBおよびQProAに対応予定の既存科目のPBL教材とカリキュラムの開発し、教材とカリキュラムを評価して改訂する計画です。また、新規参加大学・企業と協定を締結し、教育ネットワークの整備を進め、さらに開発した教材を用いて実際に学生への教育を試行し、学生を育成するとともに教材とカリキュラムの評価を行います。これらの取り組みの成果として、本プロジェクトを実施するための準備を完了し、教育プログラムの内容の充実を図るとともに教育の準備を整え、新参加大学などとの協定を通じて教育ネットワークの拡大につなげます。また、本分野の教育に対するコミットメントが明確になります。さらに、教育の試行によって実践力を備えた学生を教育でき、教材とカリキュラムの課題を抽出することで、改訂のための情報を獲得します。