情報技術センターの長幸平所長に国際写真測量リモートセンシング学会から日本人初のフェローの称号を授与されました

情報技術センターの長幸平所長(特任教授)が6月6日に、国際写真測量リモートセンシング学会(ISPRS)からフェローの称号を授与されました。この称号は、ISPRSの活動に貢献した研究者らに贈られるもので、日本人としては今回が初めてで、アジア人としても4人目の選出となりました。

長年にわたってリモートセンシング分野の研究に携わってきた長所長は、日本写真測量リモートセンシング学会(JSPRS)の会員(現在は副会長)としてISPRSとの関係強化に大きく貢献してきました。また、ISPRSと姉妹学会の関係にあるアジアリモートセンシング協会(AARS)の事務総長を10年以上も務めています。ISPRSでは、国際科学諮問委員会(ISAC)のメンバーをはじめ、教育部会長なども歴任。「コンピューター支援教育」ワーキンググループ委員長を務めていた1996年には、CATCON(教育ソフトウェアコンテスト)の創設を主導し、現在もISPRSの公式イベントの1つとして継続的に開催されています。また、2004年にはISPRSにおける学生活動の促進に向けて学生コンソーシアムを立ち上げるなど、若手研究者の育成にも注力してきました。フェローの称号はこれらの活動が評価されたもので、2020年に選出されていましたが新型コロナウイルス感染症拡大の影響で大会が延期となったため6月にフランス・ニースで開かれた大会でのオンライン表彰となりました。

長所長は、「ISPRSには1988年に京都で開かれた大会に参加して以来、4年に1度開かれる大会に継続して参加してきました。教育部会やリモートセンシングの部会での活動では運営に従事してきましたが、研究だけでなく学会運営での貢献が高く評価されたことに大変ありがたく感じています。また研究発表にとどまらない国際学会の運営にかかわるためには、毎年、1週間程度キャンパスを離れる必要があり、多くの大学関係者の理解があってこそ可能です。このような環境を与えていただいたことにこの場を借りて感謝を申し上げます。積極的な国際学会への参加は、各国の研究者との交流や相互理解を深めるとともに、日本のプレゼンスを高め、新たな国際共同研究につながるきっかけを与えてくれます。今後は、国際学会の運営に携わるような後継者を育成していきたいと考えています」と話しています。