人間情報工学科の学生が国際会議で人工知能の研究について発表しました

文理融合学部人間情報工学科4年次生の濵田翼さんと川人彩楓さんが8月26日から29日まで、福岡県・北九州国際会議場で開催された「The 19th International Conference on Innovative Computing, Information and Control (ICICIC2025)」で研究成果を発表しました。ICICICは革新的コンピューティングや情報、制御に関する国際会議で、アジア圏を中心に各国から約500名の研究者らが参加しました。

2名が所属する藤本邦昭教授の電子回路研究室では、コンパクトで低電力かつ高速計算が可能な人工知能用電子回路の開発に取り組んでいます。濵田さんは「すべての入力に対して正負のシナプス重みを設定可能なニューロンCMOS」をテーマに発表しました。近年、急速に普及しているAI技術は生体の神経細胞をモデルとしたニューラルネットワークを基盤としていますが、速度や電力効率に制限があることから、濵田さんはこれらの課題を解決できる可能性のある「ニューロン回路」の活用を提案しました。一方、「逐次比較型最新ハミング距離検索回路」をテーマに発表した川人さんは、内容が食い違っている数(ハミング距離)が最も少ない符号列を特定し、類似データを正確に検出できる回路について説明しました。

2名は、「国際学会では、できるだけ簡単な英単語や短いセンテンスを使い、聞き手に分かりやすく伝えることが大切だと聞いていました。そのために準備してきた成果を発揮できたと思います。会場には同じ分野の研究者も多く、発表後に意見交換もできたので、今後の研究に生かしていきたい」と話していました。