水産学科の開講科目「水産食品学総論」で味の素株式会社との連携授業を実施しました

海洋学部水産学科の開講科目「水産食品学総論」(担当教員=清水宗茂教授)では11月17日に、味の素株式会社との連携授業を静岡キャンパスで実施しました。本授業は、食品となり得る生物・水産資源の特性を把握し、食品製造学や食品衛生に関する幅広い知識を養うことを目的としています。今回はキャリア教育の一環で企業との連携授業を企画し、110名の学生が参加しました。

当日は味の素株式会社グローバルソリューション部の稲村多恵子氏を講師に招き、人間が感じる5つの基本の味(甘味、酸味、塩味、苦味、うま味)をテーマに講義しました。始めに、同社が開発した5つの味の液体を口に含んで判別する「味覚キット」を用いたワークショップに挑戦。鼻をつまんで嗅覚を遮断した状態で飲むなどさまざまな条件で試し、人間が味覚を感じ取る神経伝達の仕組みを学びました。続いて、昆布だしなどに含まれる“うま味”の成分であるグルタミン酸について稲村氏が説明し、学生たちは同社が販売するうま味調味料を添加した白米を試食しました。学生たちは、授業で学んだことを踏まえて味覚キットの新たな活用方法について検討し、12月8日に同社担当者に向けてプレゼンテーションする予定です。清水教授は、「水産学科は食品メーカーに就職する学生が多いため、企業の取り組みや実情を学ぶ機会を設けたいと考え企画しました。私たちが日ごろ食べている食品を構成する“5つの味”はどんな原料に含まれているのか、食品加工の現場ではどのように活用されているのかについて、企業の方から学び、研究やキャリア形成に生かしてもらいたい」と話しています。