
工学部の山本佳男学部長が9月2日に、タイ・モンクット王ラカバン工科大学(KMITL)で開催された「KMITL Expo 2026」の国際パネルディスカッション「From Lab to Life」に登壇しました。KMITL Expoは、KMITLの創立66周年を記念して9月1日から6日まで開催された大規模なイノベーション・テクノロジー・教育の展示会です。パネルディスカッションでは、タイ、中国、日本の大学に所属する研究者らが、大学で生まれた研究成果を社会で活用するための課題や国際連携の重要性、次世代の研究者に求められる力などについて意見を交わしました。
山本学部長は、研究成果を実社会での活用につなげる国際共同研究について、「成功のためにまず重要なのは、研究資金と研究資源です。大学は研究者が国際的な研究助成を得られるよう支援するとともに、高額な研究設備や実験施設を大学間で共有することも大切です。また、教員や学生がパートナーとなる大学を訪問できるよう、人的交流を支える仕組みも欠かせません」と説明しました。さらに、共同研究を進める上では、明確なコミュニケーションのルールを設け、言語や仕事の進め方、文化の違いを互いに理解、尊重することが必要だと指摘しました。国際会議を通じた研究者同士のネットワーク形成に加え、学生の共同指導や若手研究者の相互派遣の重要性にも言及。「研究成果を実用化するまでには、技術面や資金面などで『死の谷』と呼ばれる壁があります。大学は論文や新たな発見を重視する一方、産業界では技術の信頼性や安全性、安定した供給体制などが求められます。研究成果を社会に届けるには、強固な産学連携や技術移転の仕組みを構築し、課題を一つずつ乗り越えていく必要があります」と語りました。
次世代を担う学生に求められる力については、研究者、イノベーター、起業家に共通して、批判的思考力や創造性、困難に直面しても挑戦を続ける力が必要だと説明。最後に次世代の研究者やイノベーターに向けて、「失敗を受け入れ、研究者としての誠実さを守ることが大切です。実験の多くは失敗を伴うものですが、失敗からも将来の成功につながる重要な事実を学ぶことができます。Embrace Failure and Protect Your Integrity!」と呼びかけました。パネルディスカッション後には、KMITLのコムサン・マリーシー学長から記念品が贈られました。



