「『看護福祉パートナーシップ実践法A』成果報告会」を実施しました

健康科学部では、7月9、16日の2日にわたり、看護学科と社会福祉学科が共同で「『看護福祉パートナーシップ実践法A』成果報告会」を伊勢原キャンパス で実施しました。対人援助職としての基盤となる「当事者主体」「利用者尊重」の考え方を基本とし、グループでインタビュー取材を行い、実践を通して”パー トナーシップ”について学ぶことを目標としています。各日4グループずつ実践の成果を報告し、本授業を履修する学生や教員、各施設の利用者など約60名が 聴講しました。

学生たちは知的障害者のための地域作業所「ドリーム」、疾患を持つ小児の保護者をサポートする「かもめの家」、介護老人保健施設「ほほえみの丘」、東海大 学付属本田記念幼稚園の4施設の中から訪問先を選択。グループごとに各施設について事前学習を実施し、インタビュー内容や目標を十分に話し合ったうえで、 各施設の利用者と職員に2回にわたりインタビューしました。報告会ではインタビューの目標や方法、その内容について説明するとともに、取材を通して見えて きた社会状況や施設を取り巻く現状、利用者のニーズ、課題などについて報告しました。

発表した学生は、「これまでは知的障害者の方と接する機会がなかったので、自分にはある種の先入観があったと思う。実際にインタビューしてみると障害の程 度もそれぞれ異なり、趣味や好きな女の子の話をする人がいたりするなど、あらためて人は十人十色なのだと実感しました」「相手の思っていることを引き出す には、まずは自分と相手との心の距離を縮めなければならないのだと気がつきました」「こまめな声掛けやわかりやすい説明をしてほしいという医療従事者への ニーズがありました。これからは患者さんにわかりやすく説明するために勉強しようという目標ができました」と感想を語りました。

指導した教員は、「この授業は学生たちのグループワークが中心となっています。試行錯誤を繰り返しながらも利用者の方からうまく言葉を引き出せたのは、グ ループ内のパートナーシップがうまく機能していたためだと思います。また、教科書では「知的障害者」や「高齢者」などの言葉で一括りにしてしまいますが、 学生たちがインタビューを通して一人ひとりが豊かに生きていることを実感してくれていたことが何よりうれしいです」と話しています。