政治経済学部経営学科の亀岡京子准教授が、7月24日に湘南キャンパスで開催された「東海大学マイクロ・ナノ啓発会第3回学術講演会」で基調講演を行いま した。この啓発会は、本学の理工系の若手研究者が中心となり、理・工・医などの分野で展開されているマイクロ・ナノサイズ領域における研究の相互理解を深 め、斬新で独創的な研究テーマを涵養することを目的に活動しているものです。亀岡准教授は「サイエンスが地域連携に果たす役割~サイエンティストはマネジ メントにどう向き合うか~」をテーマに講演し、学生や教職員、一般参加者など約200名が聴講しました。
亀岡准教授は、板金・溶接業を営む京都市の中小企業が、地元のビジネス懇話会で知り合った企業のノウハウにヒントを得て、細胞を培養する新たな医療機器を 開発した事例を紹介。「研究を進める上で大切なのは、社会との接点を見つけて積極的にコミュニケーションを取るようこころがけること。それが人や物との出 会いを生んで、新しい技術の開発につながります」と語り、コミュニケーション能力の育成や、地域と連携した研究活動の重要性を力説しました。また、近年、 再生医療やバイオテクノロジーなどの分野が社会的に注目されていることに触れ、「これらの分野について、平塚市をはじめとした本学周辺地域の中小企業と協 働することが、新たな技術やビジネスにつながる」と提言しました。
参加者からは、「研究者にもコミュニケーション能力が求められるという話が印象に残りました。普段は実験室に閉じこもりがちですが、これからはさまざまな 分野の人と接する機会を多く作るようにこころがけ、視野を広げたいと思います」「経営という視点から研究を考えるきっかけをいただきました。就職活動に も、研究とビジネスをつなぐという意識を持って臨みたいと思います」といった感想が聞かれました。