「2014年度 医学部研究成果報告会」を開催しました

医学部では4月24日に伊勢原キャンパスで、「2014年度 医学部研究成果報告会」を開催しました。これは、「医学部プロジェクト研究」「医学研究基金」「医学部研究助成金(重点的研究)」の採択を受けた研究について、1年間の成果を報告するものです。当日は11件の口頭発表と7件のポスター発表を行い、教職員や学生など約70名が参加しました。

はじめに本学部の今井裕学部長が、「大学における研究の重要性はますます高まっています。医学分野の研究をさらに充実させるとともに、その成果を適切に臨床現場にフィードバックできるよう、皆で努力していきましょう」とあいさつ。続いて、2014年度を期限に研究助成金(重点的研究)を受けた研究の成果を6名の研究者が最終報告し、医学研究基金による研究について1名が中間報告を行いました。休憩をはさんで、プロジェクト研究に採択された4テーマの成果を各研究者が発表。それぞれの報告について活発な質疑応答や意見交換を行いました。また、採択期間中の研究助成金(重点領域)による研究7テーマについては、ポスターによる中間報告を実施しました。

最後に本学部の医学研究運営委員会委員長で大学院医学研究科の小林広幸研究科長が、「どの研究も着実に素晴らしい成果を挙げていることがよくわかりました。医学部内はもとより、学部を超えて研究者がコラボレーションできるのも本学の強み。今後も学内で情報を共有しながら、それぞれの研究をさらに深めるとともに、多様な研究に取り組んでほしいと思います」と結びました。

※発表者と研究テーマは以下のとおりです。
【医学部研究助成金(重点的研究)終了報告】
◇山﨑浩史准教授(外科学系 口腔外科学) 
口腔癌における真に有用なバイオマーカーの探索―セツキシマブの効果予測について
◇小泉賢洋助教(内科学系 腎・代謝内科学)
 腎糸球体繊維化の再検討
◇六車ゆかり特任助教(内科学系 血液・腫瘍内科学)
 リガンド特異的なNotchシグナル活性化による骨代謝制御の分子メカニズムの解明
◇平林健一講師(基盤診療学系 病理診断学)
 膵内分泌腫瘍における細胞接着因子Nectinの発現と湿潤能の解析
◇吉川正信准教授(基盤診療学系 臨床薬理学)
 ナノバブルリボソームと超音波技術の融合による新たな薬物・遺伝子送達システムの構築
◇川田浩志教授(内科学系 血液・腫瘍内科学)
 HIF-1aを標的とする慢性骨髄性白血病幹細胞purging法の開発

【医学研究基金中間報告】
◇池田仁惠講師(専門診療学系 産婦人科学)
 CA125を補完する糖ペプチドをターゲットとした新たな卵巣癌バイオマーカーの開発

【医学部プロジェクト研究報告】
◇八幡 崇准教授(基盤診療学系 再生医療科学)
 繊維素溶解系を標的としたがん幹細胞治療戦略の確立
◇幸谷 愛准教授(内科学系 血液・腫瘍内科学)
 新しい現象からマクロファージを標的とした画期的な創薬を目指して
◇亀谷美恵准教授(基盤診療学系 分子生命科学)
 妊婦免疫と腫瘍免疫の比較解析による癌発生機構の解明
◇玉木哲朗准教授(基礎医学系 生体構造機能学)
 ヒト骨格筋由来幹細胞を用いた断裂末梢神経再生治療法の開発と神経変性抑制・再生促進因子の同定

【医学部研究助成金(重点領域)中間報告:ポスター発表】
◇大塚正人准教授(基礎医学系 分子生命科学)
 顕微注入法に拠らない簡便な遺伝子改変マウス作製技術の開発とゲノム編集法への応用
◇住吉秀明講師(基盤診療学系 再生医療科学)
抗癒着活性をもつ、V型コラーゲンα3鎖を応用した新規癒着防止技術の開発
◇石井崇之助教(外科学系 整形外科学)
 椎間板由来、体性幹細胞を用いた末梢神経再生における基礎的研究
◇新倉直樹講師(外科学系 乳腺・内分泌外科学)
 乳癌におけるアンドロゲンレセプターをターゲットとした治療の開発
◇小路 直准教授(外科学系 泌尿器科学)
 前立腺癌に対する3次元的局在診断に基づく局所治療の確立
◇青山謙一助教(外科学系 口腔外科学)
 変異遺伝子導入細胞株の作製による、口腔扁平上皮癌におけるNOTCH1機能の解析
◇高橋美穂助教(外科学系 口腔外科学)
 造血幹細胞移植患者における口腔有害事象と口腔細菌叢の解析

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