材料科学科の「材料技術者コース」がJABEEの認定を受けました

工学部材料科学科の「材料技術者コース」がこのほど、一般社団法人日本技術者教育認定機構(JABEE)の認定を受けました。本学科では、専門科目の中から特定の科目群を選んで履修し、「航空宇宙・構造材料」、「超伝導・機能材料」、「環境材料」「宝飾・貴金属材料」、「生体材料」の5分野で高い知識とスキルを身につけられるコースを設定しています。材料技術者コースは、そのすべてを網羅した国際基準の技術者を養成する科目群として設けられています。本コースの修了者は、JABEEから認定証を得られるほか、技術士の1次試験が免除されるといったメリットを受けることができます。本学科では、2003年度から認定を受けており、昨年度行われた実地検査の結果、再度認定を受けました。

本学科では、03年の認定当初から、きめ細かく学びを支援する取り組みとして全学生に履修状況や認定に必要なポイントの獲得状況を確認できるポートフォリオを配布。1年時から学生自身が学びの進捗状況を確認し、教員も一人ひとりにあった指導をできる体制を整えています。また、定期的に「技術者倫理」や「世界観」、「研究と社会とのつながり」などのテーマでレポートを課して技術者としての自覚を身につけながら学んでいけるよう工夫。さらに、各学年に設けられている実験実習の授業では、1、2年次生は少人数グループで実験を行い、3、4年次生は一人ひとりが異なる課題に取り組むことで、技術者に欠かせない基本的な実験技術や論理的に考える力を身につけられるようになっています。こうした活動が、「他大学には例のないきめ細やかで充実した取り組みである」と評価され、認定が延長されました。

教務担当の葛巻徹教授は、「本コースの受講生は学科全体の3分の1をこえ、年々増えているのが現状です。受講生は教員のアドバイスを受けながら学習状況や到達度を自分で確認していくことで、自ら学んでいく力をしっかりと身につけられているなど、意欲を高められると学生からも好評です。アメリカの大学生が留学する学校を選ぶ際にJABEE認定の有無を重視するなど、海外では大学の教育力を図る一つの指標とされる傾向が高まっています。今後も、企業で活躍する卒業生の意見なども取り入れながら、社会の変化に対応したカリキュラム作りに取り組んでいきます」と話しています。