材料科学科の宮澤靖幸教授が平成26年度界面接合研究賞を受賞しました

工学部材料科学科の宮澤靖幸教授が6月4日に、平成26年度界面接合研究賞を受賞しました。この賞は、一般社団法人溶接学会が設置している研究委員会の一つである界面接合委員会が、過去1年間に開かれた研究会で行われた発表の中から優れたものに贈られる賞です。

宮澤教授は、昨年10月に発表した「ステンレス鋼のろう付」で受賞。近年薄い材質を安価で作れるようになったことから厨房機器や屋根材、自動車などで幅広く利用されているステンレス鋼と、接合時にノリとして使われているニッケル系の「ろう材」である「BNi2」と「Ni-Cr-Si-P」合金に着目。2つの「ろう材」を使ったときの接合面近傍のミクロ組織と化学組成分布の比較を綿密に行い、「ぬれ」と呼ばれる物理現象の特性の違いと含まれる元素の影響を明らかにしました。

宮澤教授は、「科学技術の研究では特定の分野のみが注目される傾向がある中、冶金や金属材料の研究を評価していただきうれしく思います。材料科学の研究は、ものづくりの現場に貢献することが最終的なゴールとなります。今回発表した研究で、学問的に良い成果をだすだけでなく、実用化に向けた問題点もより明確になりました。今後も企業などと協力しながら、最適な方法を見つけていきたい」と話しています。

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