元Google本社副社長の村上憲郎氏を招いて公開講座を開催しました

政治経済学部では7月9日に、公開講座「グローバル時代を生き抜くために―他人事ではない。自分はどうするか―」を湘南キャンパスで開催しました。さまざまな分野の第一人者による講演を通して「社会で今、何が起きているのか」を学生に学んでもらうとともに、地域貢献の一環として広く公開しているものです。今回は元Google本社副社長で、日本法人社長も務めた村上憲郎氏を講師に迎え、学生や教職員など約200名が聴講しました。

講演に先立ち本学部の前田成東学部長が、「皆さんがどのような職業についても海外とのつながりはますます重要になっていくでしょう。グローバル化を自分のこととしてとらえ、国際社会の第一線で活躍されてきた村上さんの講演から何かを感じとってください。国際人への第一歩は質問することです。講演後は積極的に質問しましょう」とあいさつしました。

続いて村上氏が登壇し、現代を社会経済活動が国家や地域を越えて地球規模化する「グローバリゼーション」の観点から解説。グローバリゼーションには「インターナショナル」「マルティナショナル」「トランスナショナル」の3段階があると述べました。その上で、必要に応じて海外出張ができる「インターナショナル人材」、地球規模で転勤ができる「マルティナショナル人材」、そして「トランスナショナル人材」はグローバル人材の理想形で、地球全体を自分の国のように捉え、例えば小学校はアメリカ、中学・高校は日本、大学はアメリカ、就職や大学院はヨーロッパ、起業はアメリカというように、人生の各段階を最も効率的に過ごせる国に住む人であると説明。更に「是か非かではなく、現実において世界の公用語は英語です。21世紀は英語の運用能力がなければ生き抜いていけないと言わざるを得ません。仕事だけでなく、ボランティアに携わるにも英語の運用能力は必要不可欠になっています」と指摘しました。

その上で”村上流”の英語必勝法を伝授し、「少しでも早く『英語を勉強する』レベルから、『英語で勉強する』レベルまで進んでほしい」と強調。「就職は親が知っている会社ではなく、自分ができることを増やせる会社がいい。最後に自分を支えるのはワクワク感です。旅人のような新鮮な気持ちで楽しんで人生を歩んでください」とエールを送りました。講演後は、「社会で求められる人材になるにはどうしたらよいのか」、「村上さんが会社を移るきっかけは」、「グーグルの企業理念について」など、活発な質疑応答が展開されました。参加した学生からは、「グローバル化が思ったよりすごいスピードで進んでいるのだと実感し、焦りを感じました。今日の講演を聞けてよかったです」「学生の質問に一つひとつ真摯に応えてくださったことに感激しました。少しずつでも努力を重ねていきたい」との感想が寄せられました。

「講演内容の理解をより深めることができる日経カレッジカフェの2つの記事」
羅針盤NEO(1) 君はそれでも東大を目指すのか~グローバル時代を生き抜くために
羅針盤NEO(5)  「英語を」ではなく、「英語で」勉強してみよう!

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