札幌キャンパスの学生を中心とした有志のグループが、キャンパスに近い南区の南沢福祉会館で「ITお助けボランティア」の活動に取り組んでいます。南沢地区町内会連合会からの要請を受けて、国際文化学部地域創造学科の植田俊助教が呼びかけて実施しているもので、これまでに学生約10名が参加。月に2回、同会館で開かれている高齢者向けの「ふれあいサロン」を交代で訪問して、希望する住民の方を対象にパソコンでのグラフや年賀状の作成方法やスマートフォンの使い方を教えるものです。
本キャンパスでは、13年前に同サロンが始まった当初から、パソコンの使い方講座を開くなどボランティアを通じた地域交流活動を続けています。今年7月からは、教育研究を通じて地域活性化やまちづくりに関する活動に携わる植田助教が担当として加わり、学生たちとともに活動を展開しています。「パソコンやスマートフォンなどのIT機器は、生活に必須のツールとなっておりご高齢の方々にも浸透しつつありますが、せっかく手元にあっても『機能が多すぎて使いこなせない』『操作方法が複雑すぎる』といったお悩みをお持ちの方も多いです。しかし、そういった機器を使いたいという気持ちは、若さの表れでもあります。高齢者の皆さんの気持ちの面で生活が充実するために、我々の活動でお手伝いができれば。また、さらに学生たちと参加者・運営スタッフの皆さんとの交流を通じて、本学と地域がさらなる連携関係を築くきっかけにしたいと考えています」と植田助教は話します。
10月14日には、学生3名がサロンに参加。ノートパソコンを持参した参加者の横に座り、基本的な操作方法から、画像の加工、表計算ソフトでのグラフ作成などを指導しました。参加者の方たちからは、「話を聞いてもらうだけで楽しい。孫のように感じています」「南区にある大学の皆さんが地域のことを考えてさまざまな活動を行ってくれていて、とても助かっています」といった声が聞かれました。学生メンバーの一人、齋藤佑里子さん(生物学部2年次生)は、「今回初めてボランティアに参加しましたが、普段はお年寄りとお話しする機会はほとんどなく、少し緊張しました。でも、パソコンの疑問に答える中で、次第に世間話もできるようになるなど、優しく接していただけて、こちらもとても楽しい時間を過ごすことができました。ボランティアを通じて私たちにとっても貴重な学びの場になっていると感じました」と充実の表情で語っています。
本キャンパスでは今後も、「ITお助けボランティア」をはじめ地域に密着したさまざまな活動に取り組んでいきます。