To-Collaboプログラム地域志向教育研究成果報告会を開催しました

12月5日に清水キャンパスで、To-Collaboプログラム地域志向教育研究成果報告会を開催しました。平成25年度文部科学省「地(知)の拠点整備事業」の採択を受けた東海大学の提案「To-Collaboプログラムによる全国連動型地域連携の提案」の今年度の成果を学内外に発信し、活動のさらなる拡充と深化につなげることが目的です。山田清志学長をはじめ全国から集まった教職員のほか、静岡市や清水区の行政関係者、市民ら約150名が参加しました。

第1部では、静岡市の田辺信宏市長と山田学長が対談。これまで30年以上にわたって連携を深めてきた成果を紹介しつつ、全国の政令指定都市の中で最も健康寿命が長い静岡市の特徴や、港湾施設のみならず砂浜など海に関するさまざまな機能が整っている清水区の利点を生かす形で、連携を深めていく方策について意見交換しました。その上で田辺市長は、「東海大学が蓄積している力を今後も利用させていただき、官学連携で静岡をよりよいまちにしていきたい」と語りました。一方山田学長は、「東海大学も世界に存在感を示せる大学を目指しています。今後も清水にキャンパスがある強みを生かしながら、地域と力をあわせていきたい」と決意を述べました。

続いて行われたパネルディスカッション「地域活性化のために地域と大学ができること」では、海洋学部の千賀康弘学部長と東惠子教授(環境社会学科)、山田吉彦教授(海洋文明学科)、岡田夕佳准教授(海洋フロンティア教育センター)、静岡市清水区三保地区連合自治会の櫻田芳宏会長が登壇。長尾年恭教授(海洋研究所)がコーディネーターを務めました。最初に千賀学部長が、海洋学部で進めている「地域連携を通した包括的環境アウェアネス・プログラム」の概要を説明。幅広い年代を対象にした環境体験教室や新たな産業振興策を通して、地域経済の活性化を目指していると語りました。その後、東教授、山田教授、岡田教授がそれぞれ、折戸地区の活性化に向けて地域住民と学生が行っている取り組みをはじめ既存の産業や港湾施設を有機的に連携させることで総合海洋都市・清水を創造する「海街」構想、主要な土産物の一つであるサクラエビの振興策を漁業関係者や行政と学生が協力しながら進めているプロジェクトの活動成果と学生への教育効果を発表。なかでも、東教授が進めている折戸地区活性化のプロジェクト「パブリック・アチーブメント教育を通じた地域連動による人づくり」では、実際に参加している学生たちが、それぞれが実感している教育効果を発表しました。

シンポジウムを合わせて、当日はTo-Collaboプログラムの一環として全国の各キャンパスの教員が連携しながら行っている全24件のプロジェクトについて担当教員が今年度の活動概要と成果を発表しました。終了後には情報交換会も行われ、行政の担当者と教職員や異なるキャンパスの教員同士が、新たな連携の可能性や互いの活動における成果、地域が抱えている課題などについて熱心に意見を交換していました。参加者からは、「3年目を迎えたTo-Collaboプログラムが地域に定着しつつある、期待も高まっていることが実感できた。今後も“地域に貢献したい”という同じ考えを共有している教員同士で連携を深め、課題解決に役立っていきたい」「To-Collaboプログラムに参加した学生たちは全員就職が決まっているなど、教育的にも高い効果が出ていることを実感している。今後も行政としっかりとしたパートナーシップを築き、より充実した連携に取り組んでいきたい。今日はそのための新たな一歩になったと感じている」との感想が聞かれました。

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