総合研究機構「プロジェクト研究」成果発表会を開催しました

東海大学総合研究機構の2015年度「プロジェクト研究」成果発表会を3月1日、湘南キャンパスで開催しました。本機構は研究の社会的使命を果たすとともに、国際的なアクティビティを発揮し、社会の進歩・発展に貢献することを目的として1976年に発足。学園の広範な研究活動の有機的結合や、研究・運営・開発を統合するとともに外部機関との共同研究、受託研究を積極的に推進し、産・官・学の積極的な研究交流をベースに目的の達成を目指しています。「プロジェクト研究」は学園の教員を対象に、戦略的および重点的に取り組む研究、将来的展開が可能なプロジェクトを重視し、競争的研究資金の獲得を目指す研究を公募して育成・支援するもので、3年間の採択期間を設けています。

この発表会は、採択2年目のプロジェクトが研究の途中経過を、最終年度となる3年目のプロジェクトがこれまでの実績と成果を発表するもので、教職員をはじめ学生ら約60名参加しました。当日はまず、吉田一也副学長(研究担当・工学部長)が「東海大学では努力を続ける優れた取り組みについて、プロジェクト研究という形で支援しております。この機会に互いの意見を交換し、より高いレベルの研究につなげていってほしい」とあいさつ。続いて、各プロジェクトの研究代表者や研究分担者10名が登壇し、研究内容とともに、研究成果として外部研究費の獲得状況や学会・論文発表や特許申請の状況についてなど報告しました。発表後には参加者から多くの質問が寄せられ、活発な意見交換が行われました。

研究テーマと研究代表者および研究発表者は以下のとおりです(発表順)。

「運動を行う物体の非定常流体特性を予測する革新的流体・構造連成シミュレーション手法と実証試験装置の開発」高橋俊講師(工学部動力機械工学科)
「高プロトン伝導性無機-有機ハイブリッド材料を用いた次世代型燃料電池の創製」伊藤建准教授(理学部化学科)
「多剤耐性菌に対する次世代型薬剤の開発」笹川昇教授(工学部生命化学科) 発表者:良原栄策客員准教授(工学部生命化学科)
「ヒトHLAに特異的に結合する新規低分子免疫抑制剤の開発」井上茂亮准教授(医学部医学科外科学系)
「イルカから学ぶ抵抗・騒音低減技術~流体力学と生物学の接点~」稲田喜信教授(工学部航空宇宙学科航空宇宙学専攻)
「東海大学所蔵古代エジプト・パピルス文書の修復保存・解読・出版に関わる国際プロジェクト」北條芳隆教授(文学部歴史学科考古学専攻) 発表者:山花京子准教授(文学部アジア文明学科)
「血液接触性医療材料における血栓付着メカニズムの解明-血小板活性化微細構造可視モデルの構築と新規材料の創生-」長谷部光泉教授(医学部医学科専門診療学系)
「重症心不全に対する新規ハイブリッド治療の確立へ向けた、対象患者における心臓幹細胞の機能解析」長泰則教授(医学部医学科外科学系) 発表者:細田徹准教授(創造科学技術研究機構医学部門)
「膵癌・胃癌における細胞間接着分子Nectin/Neclの発現とmicroRNAによる制御機構の解析:新たなバイオマーカーの開発と創薬を目指した国際共同研究」平林健一講師(医学部医学科基盤診療学系)
「高齢者におけるいわゆる隠れ肥満が健康障害を惹起するメカニズムの解析とその具体的改善策の探索」西崎泰弘教授(医学部医学科基盤診療学系)

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