大学教育グローバル化短期集中教員研修を実施しました

東海大学と付属高校・中等部の教員を対象にした「大学教育グローバル化短期集中教員研修」を2月22日から3月4日まで、湘南キャンパスで実施しました。語学習得と専門分野の学習を組み合わせた授業法として国際的に高い評価を得ている「Content and Language Integrated Learning(CLIL)」を学び、授業力の向上につなげようと国際部と教育支援センターが中心となって毎年この時期に開講しているものです。2月22日から26日までの初心者向けコースに17名と、2月29日から3月4日までの過去受講者向けコースに11名が参加しました。

講師には、オーストラリア・クイーンズランド大学からリサ・アーノルド氏を招聘。同大学が教育現場での実践に基づいて開発した研修プログラムに沿って講義や実習を行いました。学生に与えるタスクのつくり方を学んだ3月2日の授業では、授業で学んだ知識を使いグループワークを行うことで学習内容の応用力や定着率を高める方法や、高い意欲を持ってリポート作成に臨ませる手法などをレクチャー。参加者たちは3名程度のグループに分かれ、互いの経験に基づいた意見を出し合いながら授業全体の構成の仕方や効果的な授業の進め方を学んでいき、最後に当日学んだ内容をまとめてプレゼンテーションしました。3日と4日には、参加者による模擬授業も実施。アーノルド氏が授業のよかったポイントや改善点についてコメントすることでより実践的なスキルを身につけました。

参加者からは、「昨年も受講しましたが、再度受けることでCLIL全体への理解が深まりました。早速春学期からCLILの考え方を授業に取り入れたい」「CLILの掲げている専門分野と語学を同時に学ぶという手法は、高校英語の授業に似ているところがあると感じました。教員になって年数の浅い若手の先生がさらにブラッシュアップするためにもとても有効ではないかと思います」といった感想が聞かれました。

アーノルド氏は、「CLILでは、グローバル社会のビジネスに欠かせない英語と、学生にとって興味がある専門分野を一緒に学ぶことで、双方をより高いモチベーションを持って習得できるようにすることを第一に考えています。実際欧米の事例では両方を組み合わせることで学習時のロスが少ないという結果も出ており、スペインやフランスなど各国の初等中等教育にも積極的に取り入れられています。さらに専門知識と語学だけでなく、自ら学ぶ方法を習得させられるという効果があるのも特徴です。今回受講した先生方が、研修の成果を現場で積極的に活用するとともに、この研修を通じて築かれた参加者同士のネットワークを大いに生かしてほしい」と期待の言葉を寄せていました。

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