ひらめき☆ときめきサイエンス「キュレーター(学芸員)の仕事を体験的に学ぼう!!+日本画の魅力と作品保存の科学」を開催しました

湘南キャンパス松前記念館講堂で8月4日に、小中学生と高校生を対象とした講座「キュレーター(学芸員)の仕事を体験的に学ぼう!!+日本画の魅力と作品保存の科学」を開催しました。この講座は、独立行政法人日本学術振興会のプログラム「ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~KAKENHI」の一環として実施したものです。科研費(科学研究費補助金)による最先端の研究の興味深さや面白さをわかりやすく発信し、科学的好奇心を刺激して知的創造性を育んでもらうことを目的としています。当日は、神奈川県のほか関東近県から16名が参加。本学課程資格教育センターの教員や近隣の美術館の学芸員、学芸員資格の取得を目指す学生らが指導し、さまざまな体験プログラムを実施しました。

はじめに本センターの朝倉徹所長が、「学芸員にはさまざまな役割があります。体験を通じて楽しみながらその仕事を学んでください」とあいさつ。続いて本学研究推進部研究支援課の職員が、講座の開催趣旨や科研費の概要を説明しました。午前の部では、「学芸員の仕事を体験的に学ぼう!」をテーマに、講義と体験プログラムを実施。本センターの篠原聰准教授による学芸員の仕事や資料保存の科学についての講義の後、1階の博物館フロアで環境調査やトラップ調査による虫の観察を行いました。その後、小田原市にある松永記念館の中村暢子学芸員が、掛け軸の取り扱い方や鑑賞方法について説明。参加者は、壁に掛けられたさまざまな掛け軸を観て、感想を述べ合いました。

「日本画にチャレンジ!!」と題した午後の部では、豆うちわに日本画を描く実習を行いました。三井記念美術館(東京都)の教育普及担当の亀井愛氏が、岩絵具や膠(にかわ:動物の骨や皮でつくられる糊)などの日本画の材料について解説し、藤沢市アートスペースの小林絵美子学芸員が日本画の描き方を説明。参加者は2人の指導を受けながら顔料を使って絵を描き、オリジナルのうちわを制作しました。修了式では朝倉所長が、参加者一人ひとりに「未来博士号」を授与しました。

参加した子どもたちは、「掛け軸をじっくり観たのも、日本画を描いたのも初めて。日本の文化に興味がわきました」「学芸員になるためには、幅広い知識や経験が必要だとわかりました」などと感想を話していました。また保護者からは、「講義や体験を通じて、子どもは大学の授業の奥深さや面白さを感じてくれたと思います」「普段は目にすることの少なくなった掛け軸や日本画について学ぶ、貴重な機会になりました。今後もぜひこのようなイベントを開催してほしい」といった声が聞かれました。

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