建学75周年記念式典を挙行しました

学校法人東海大学の建学75周年記念式典を、建学記念日にあたる11月1日に湘南キャンパス2号館大ホールで行いました。式には、アルメニア共和国やブルガリア共和国、デンマーク王国、インドネシア共和国、ミクロネシア連邦、スリランカ民主社会主義共和国、アラブ首長国連邦の各駐日大使ら大使館の関係者をはじめ、国内外から多くの来賓を迎え、松前達郎総長、松前義昭理事長・副総長ら学園関係者、在学生とその保護者、同窓生ら多数が参列しました。

開式にあたって松前義昭理事長が登壇。まず10月に行われた出雲全日本大学選抜駅伝競走で陸上競技部駅伝チームが優勝したことや、オーストラリアで開催された世界最高峰のソーラーカーレース「2017ブリヂストン・ワールド・ソーラー・チャレンジ」で東海大学チームが4位に入った事例を挙げ、「学園におけるすべての活動は、建学以来掲げてきた『明日の歴史を担う強い使命感と豊かな人間性をもった人材の育成により調和のとれた文明社会を建設する』ためのものであります。彼らはその一翼を担う人材として社会に羽ばたいてくれると確信しています。その他にも学園ではさまざまな活動が展開されており、いきいきとした学生の様子を見ることで、建学の精神を感じていただきたい」と参列者に向けて語りかけました。

さらに75周年の大きな節目を迎えたことを受けて、学園が建学100周年に向けた総合戦略として策定した「学園マスタープラン」について発表。「我々にとって変えてはならないもの、つまり『建学の精神』を頂点に、学園のあるべき姿をイメージしています。学園が築いてきた歴史と伝統を根底に、共通するスピリットである『挑戦、友情、正義、愛、先駆け』を礎として、建学以来学園が見据えてきた『世界』『平和』を基軸に、医療や組織文化における共通の価値、行動指針を表したものであります。そして、学園の資源を最大限に生かしながら、あるべき姿を体現するために学園の共通の戦略実行計画を策定し、その達成目標に向かって着実な検証とフィードバックを重ねてまいります。マスタープランは、学園が求めていく共通の価値、行動指針に沿った目標を共有し、協力し合う体制を堅持していくためのものです。2042年に迎える100周年に向けた、いわば『未来への航海』のための羅針盤となるものであります」と説明しました。松前理事長は、「これまで学園では、我々の姿勢を『先駆けであること』と表現してきました。今回、マスタープランを作成するにあたって、学園の姿勢をより強く伝えるために英語の表記を加え、『Think Ahead, Act for Humanity』としました。学園にかかわるすべての方々との合言葉にしていきたいと思います」と語りました。

松前達郎総長による式辞では、参列者に向けた謝辞に続いて、「本日は建学記念日ですから、創立者・松前重義の建学の精神がどのように芽生え、教育理念として培われていったのか振り返りたい」として、東海大学の母胎となった望星学塾の草創期をはじめ、デンマークの歴史や教育のあり方を知ることで教育者の道を志した経緯や、無装荷ケーブル通信方式開発に向けた奮闘について紹介。1942年に東海大学の前身となった航空科学専門学校設立の過程、戦時中に東条英機内閣に反対した松前重義が二等兵として懲罰招集を受けた事件や戦後のGHQによる公職追放など波乱の時代を経て今日の総合大学にいたった歴史の一端を語りました。最後に、「私学には重要なものとして、変えてはならないものと変えてよい、もしくは変えなくてはならないものがあります。変えてはならないのは『建学の精神』であり、変えなければならないものは時代の変遷に伴う教育のイノベーションとプロセスであります。今後もそのような方向性に沿って努力していくことが必要です」と話しました。

来賓祝辞ではロシア・モスクワ国立大学のヴィクトル・サドヴィーニチィ総長が両大学の交流の歴史や松前重義との思い出などを振り返りながら、「東海大学が教育研究や文化活動で成果を収め、輝かしい未来が訪れることを期待しています」といった言葉を寄ました。また、湘南キャンパスで開催中の第63回建学祭実行委員会の委員長を務める辰巳勇貴さん(法学部4年次生)も登壇。「今回の建学祭のテーマは『Puzzle』です。建学祭の期間を通じて、パズルのように完成させるためには大変だけど楽しい時間や完成させたときの達成感、全容の素晴らしさを感じてもらいたいという思いを込めています。私たち学生が日ごろから取り組んできた成果を発揮できる機会を生かしながら、多くの人たちに最高の思い出にしてもらいたい」と決意を述べました。

また式典中には、教職員の永年勤続者表彰も実施。勤続30年が82名、勤続20年が92名、合計174名を代表し、勤続20年の瀧澤俊也医学部副学部長に松前義昭理事長から表彰状が授与され、勤続30年の荒木朋洋九州キャンパス長(学長補佐・農学部長)が代表謝辞を述べました。式の最後には、10月28日に開催された全日本吹奏楽コンクール・大学の部で2年連続5回目の金賞を受賞した吹奏楽研究会による記念演奏もあり、『祝典序曲』(ドミートリイ・ショスタコーヴィチ作曲)を披露しました。

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