湘南キャンパスで国際シンポジウム「日本とデンマークの現在と未来―教育による持続可能な社会の実現―」を開催しました

湘南キャンパス松前記念館講堂で11月17日に、国際シンポジウム「日本とデンマークの現在と未来―教育による持続可能な社会の実現―」を開催しました。本イベントは、日本とデンマークの外交関係樹立150周年を記念し、学校法人建学75周年記念事業の一環として開かれたものです。学生や教職員、地域住民ら約100名が聴講しました。

はじめに、山田清志学長があいさつに登壇。学園の創設者である松前重義博士が、デンマークの教育者N.F.Sグルントヴィの提唱する国民高等学校の全人的教育に教育の理想を見出し、これを手本に東海大学の母体となる私塾・望星学塾を開設した経緯や、1970年にデンマークで東海大学ヨーロッパ学術センターを開設した際の様子などを紹介しました。

特別講演では、元デンマーク教育大臣のベアテル・ホーダー氏が「デンマーク・日本間の協力拡大の好機到来」をテーマに講演しました。2006年に本学の名誉博士を受章しているホーダー氏は、過去に松前博士や山田学長らとヨーロッパ学術センターで交流を深めたことなどを紹介。また、日本とデンマークの教育の違いなどに触れ、最後に「今後デンマークと日本は、教育、科学、文化の面でより交流を深めていくべきだと考えます。建学75周年を迎えられた東海大と連携することから始めていきたい」と語りました。また、基調講演にはデンマーク工科大学(DTU)学長のアナス・ビャクレウ氏が登壇し、99カ国から留学生を受け入れている「グローバルアウトリーチ」の取り組みや、持続可能性エネルギーの研究・開発を行うプロジェクトについて解説しました。ビャクレウ氏は、「東海大の学生もソーラーカーや人力飛行機といったプロジェクトを実施していると聞きました。DTUのプロジェクトはEUのさまざまな国から学生が参加しているので、近い将来東海大の学生にもぜひ参加してほしい」と語りかけました。

続いて、「日本とデンマークの教育と社会」と題したパネル討議も実施。内田裕久教授(工学部)がモデレーターを務め、山田学長、ホーダー氏、ビャクレウ氏のほかに、元駐デンマーク大使の佐野利男氏、名古屋大学大学院情報科学研究科准教授の小池直人氏、DTUプログラムディレクターのサム・ステフェンセン氏が登壇。日本がデンマークから学ぶべき教育体制や、グルントヴィの思想に基づいた教育方針などについて意見を交わしました。

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