2020年度新入生の皆さんへ

2020年4月3日
東海大学九州キャンパス長 荒木朋洋

新入生の皆さん、そしてご家族、ご親族の皆様、ご入学誠におめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。
本来であれば皆さんに直接お祝いをお伝えするところですが、新型コロナウイルスの感染拡大により、入学式を中止することになり、非常に残念な思いです。
熊本は、2016年の4月熊本地震に見舞われ、本学、特に阿蘇校舎ではキャンパスが壊滅的な被害を受け、大幅に授業開始を遅らさなければならない事態となりました。しかし、このような未曽有の災害においても、学生諸君の素晴らしい行動と学園全体がワンチームとなって立ち向かった結果、2023年からは熊本校舎、阿蘇の実習フィールドに加えて、新熊本国際空港に隣接する臨空校舎の3つの学びの場所で大きく飛躍することが期待されています。

今回の新型コロナウイルスの問題も、熊本地震と同様、想定外だった、と言われるかもしれません。しかし、私たちは熊本地震を克服しました。そして想定外を想定しなければならないことを学びました。新型コロナウイルスは、グローバル社会が直面した経験したことのない問題です。そして、この問題はまだ正解が見出されていません。世界中が最善の解決策を模索しているところです。将来、皆さんが身を置く社会でも、このように正解のない問題が国内外で発生するでしょう。

北海道から九州沖縄と、全国に多くのキャンパスや研究所、海外にも関連施設を有するグローバルな環境。そして熊本出身の創立者松前重義博士が掲げた「科学技術は人類の幸福のためにあるもの」という精神のもと「人と社会と自然が共生できる新しい文明社会の実現に貢献する」ための教育研究活動。東海大学はこの両面を礎に、未来社会が直面するであろう大きな課題に対して、その問題を解決できる人材を育成してまいります。新入生の皆さんはこれからの4年間、まさに新時代を担う人材として成長していけるよう広い視野を持ち、様々な課題に挑戦していってください。皆さんの活躍を期待しています。

東海大学は教職員一同、皆さんが存分に学ぶことができるよう教育環境を整えてきています。皆さんの東海大学での学生生活が実り多いものになることを期待してご入学の祝辞といたします。
新入生の皆さん、ご入学本当におめでとうございます。