「東海大学第2回アンデスコレクション研究懇談会」を開催しました

文明研究所では「東海大学第2回アンデスコレクション研究懇談会」を2月19日に、湘南キャンパスのマイクロ・ナノ研究開発センターをメーン会場にオンライン併用で開催しました。本研究所の「東海大学所蔵文化財活用のための基盤整備」プロジェクト(代表者=文化社会学部アジア学科・山花京子准教授)の一環として実施したものです。当日は、プロジェクトの共同研究者である鶴見英成氏(東京大学総合研究博物館助教)や真世土マウ氏(岡山県立大学デザイン学部准教授)、喜多理王教授や研究室の学生ら約20人が参加しました。

初めに、浅見恵理氏(埼玉大学)と市木尚利氏(立命館大学)が、本学所蔵の「アンデスコレクション」に含まれるチャンカイ文化とワウラ文化の土器の鑑定結果や研究の可能性について、15日から18日にかけて行った調査結果をもとに講演。その後、犬山尚樹さん(理学部物理学科4年)と前田悟さん(同)が、水や空気を送ると音が鳴る「笛吹土器」について、発音メカニズムの解明と音階のシミュレーションを目指す研究の成果を報告しました。その後、松前ひろみ助教(医学部医学科)が3Dスキャナを用いて土器を計測する実験の結果と取得データの特徴を紹介。また課程資格教育センターの篠原聰准教授が、真世土氏と共同で来年度実施予定の笛吹土器を使ったワークショップの概要を紹介するなど、多彩な専門分野から研究成果や今後の展望が語られました。

本研究プロジェクトでアンデスコレクションを担当する吉田晃章准教授(文学部文明学科)は、「内容の濃い研究発表ばかりで、さらに研究を深めていきたいという意欲が高まる研究会でした。今後も幅広い研究者と連携しながら、プロジェクトを展開していきます」と話しています。