熊本キャンパスの卒業生・学生が東京2020五輪聖火リレーでグループランナーを務めました

熊本キャンパスの卒業生と学生(計10名)が5月6日、熊本県南阿蘇村で行われた東京2020五輪聖火リレーでグループランナーとして走りました。聖火リレーは昨年3月に新型コロナウイルス感染症拡大の影響で延期となっていましたが、3月25日に福島県からあらためてスタート。日本各地を巡り、熊本県では5日から13市町村を回り、1市町村ごとに約2kmずつ合計約170名がリレーしました。本キャンパスの学生たちは、阿蘇実習フィールドのある南阿蘇村からの推薦を受け、熊本県実行委員会での選定を経て、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の正式決定を受けていました。

本学農学部生は2016年に発生した熊本地震まで同県南阿蘇村に約800名が暮らしていましたが、震災で甚大な被害を受け現在は熊本キャンパスに学びの場を移動しています。その中で、チャレンジプロジェクトとユニークプロジェクトは活動を通じて、さまざまな復興支援に取り組んできました。今回の聖火ランナー選出にあたっては、その姿が県の目指す「世界と戦える熊本の農業の担い手」として、また、「聖火リレーをレガシーとして次世代に受け継ぐ担い手」として、さらに「熊本地震からの復興を、聖火リレーを通じて力強くアピールできる存在」としてふさわしいと考えられると推薦されました。

参加したのは九州学生会とチャレンジセンター・阿蘇援農コミュニティープロジェクト、同・阿蘇は箱舟プロジェクト、チャレンジセンター・ユニークプロジェクトの阿蘇復興への道、同・阿蘇環境プロジェクトから各2名。学生たちは、「私たちは熊本地震を直接経験していませんが、阿蘇を訪れるたびに震災の記憶を風化させてはいけないと感じてきました。この機会に全国の皆さんに向けて復興の進捗状況を伝えたい」「聖火ランナーに選ばれたのは自分たちの活動を評価していただけたから。リレーを見てくださる人たちの記憶に残るような走りができれば」と意気込んで本番に臨みました。

当日は、熊本地震で崩落した阿蘇大橋に代わって3月7日に開通したばかりの新阿蘇大橋の途中で南阿蘇村でのアンカーとして聖火を受け取ると、10名が交代で高々とトーチを掲げて手を振る沿道の近隣住民らに笑顔で応え、約200mの行程を堂々と完走。ゴール地点では南阿蘇村の吉良清一村長らと記念撮影も行いました。今年3月に農学部を卒業した2019年度九州学生会長の津田航士郎さんは、「完成したばかりの新阿蘇大橋を走ることができ、震災からの復興を実感しました。また、学生による支援活動にもあらためて注目していただく機会にもなり、関係者の方たちに感謝しています」と充実した表情で語りました。

グループランナーを務めた学生は下記のとおりです。

九州学生会
津田航士郎さん(農学部応用植物科学科2020年度卒・19年度会長)、西野駿也さん(同・19年度副会長)

阿蘇援農コミュニティープロジェクト
河井大明さん(農学部応用植物科学科4年次生・19年度サブリーダー、20年度リーダー)、中川啓也さん(同・19年度、20年度会計責任者)

阿蘇は箱舟プロジェクト
永野智大さん(大学院農学研究科2年次生・20年度リーダー)、中内拓海さん(同・19年度広報リーダー、20年度サブリーダー)

阿蘇復興への道
梁池美歩さん(農学部応用植物科学科4年次生・19年度サブリーダー)、中山魁仁さん(同3年次生・20年度サブリーダー)

阿蘇環境プロジェクト
大西翔平さん(基盤工学部電気電子情報工学科20年度卒、19年度リーダー)、永田陸さん(同・19年度サブリーダー)