工学部

航空宇宙学科 航空操縦学専攻

先輩・卒業生からのメッセージ

工学部航空宇宙学科航空操縦学専攻を目指す皆さまに向けて、先輩・卒業生からのメッセージです。彼ら、彼女らの具体的な想いや経験談を聞いて、これからの大学生活を思い描くヒントにしてみてください。

猿田 凌久
3年次在籍
猿田 凌久さん

縦と横の繋がり

同期、先輩なしでこの学科を語ることはできないと思います。私たちは一年次のライセンス科目において、コロナ禍の影響がありオンラインでの授業を強いられました。さらに、それぞれが顔を合わせることはなく、まだ誰が誰かもわからないまま授業は進んでいきました。また授業毎にテストがあり、それを突破しなければ留学に行くこともできません。しかし、そんな時に助けになったのは横のつながり(同期)でした。同期はこの学科においてかけがえのない存在であると言え、訓練、授業、テスト、日々の生活を共にする仲間でもあり、充実した学校生活を送る上で不可欠であるのです。そして4年間を通して、縦のつながり(先輩方との関係)も私たちにとってとても大きな助けとなりました。先輩方との関係というと、留学中の先輩方に加え、エアラインに就職し乗務されている現役パイロットの先輩方など、航空操縦学専攻の強みである生の声を聞くことができ、私たちが留学や就職する際に様々なアドバイスをもらうことのできる環境が揃っています。皆さんも東海大学で素晴らしい環境と共にパイロットを目指してみませんか。

アメリカでの生活

日本での授業・国家試験を終え、いよいよ飛行訓練が始まります。アメリカ滞在中は2〜4人で共同生活をしており、充実し刺激的な毎日を過ごしています。訓練課程ではソロフライトやナイトフライト、クロスカントリーなど様々な飛行経験を積みながらライセンス取得を目指します。時には上手く行かず悩むこともありますが、親身になってくださる先生方、先輩方、そして同期がいます。期内では毎週のミーティングを通して進捗や反省点を共有することで、お互いに支え合いながら訓練を進めています。縦・横の繋がりを活かし、知識や経験を共有しながら訓練に取り組めることは大きな強みだと思います。
また休みの日にはジムで体を動かしたり、アイスホッケーの試合観戦に出掛けたりと各々訓練や勉強の息抜きを楽しんでいます。グランドフォークスの冬はとても厳しいですが、凍った池でアイススケートを楽しんだりと現地ならではの体験ができます。

東海大学は夢を叶えるために最適な環境が整っていると思います。皆さんも同じ夢を持つ仲間と共にパイロットを目指してみませんか。

伊藤 優里奈
4年次在籍
伊藤 優里奈さん
4年次在籍
竹野 光稀さん

仲間と貴重な経験を積む

この訓練生活を通して、私は仲間と貴重な経験を積むことができました。私たちが行う飛行訓練では、新しい項目を次々とこなしつつ、今まで身に付けた技倆の向上に努めなければならず、一つ一つの訓練を大切に行う必要がありました。また、技能審査前は大きなプレッシャーと強いストレスに向き合う必要もありました。このような環境で非常に貴重な存在だったのが、一緒に訓練をしている仲間たちです。訓練面に関して、各々が得意な分野の知識やコツ、気をつけているところ共有し、お互いに補い合いながら、より高い水準で技倆を身につける事が出来たと思います。また、教科書に載っていないような問題でも、皆で取り組むことにより自分だけでは辿り着けない答えを導くことができたので、直ぐに仲間と相談できるこの環境はとても恵まれていました。生活面では、一緒にご飯を作ったり、運動やゲームなどをして心身面の健康体を保ちつつ、様々な良い思い出も作る事ができました。飛行機を飛ばす事は大変な所もありますが、とても楽しいです!そしてその他にも、沢山の経験が待っています。同じ夢をもつ仲間と共に、グレートキャプテンになるという夢を叶えましょう!

全日本空輸株式会社
福島 武史さん

2016年度卒業

私は8期生として学び、2017年4月にANAに入社しました。合わせて約2年半の地上配置期間と副操縦士任用訓練を経て、現在はB767型機の副操縦士として国内線および国際線に乗務しております。

東海大学での充実した4年間を過ごした中で、ノースダコタ大学(UND)での訓練留学は特に楽しく濃密な時間でした。上手くいかず悩むこともありましたが、同期と切磋琢磨して無事にライセンスを取得できたことはかけがえのない経験となっています。

また、UNDでは教官の大半が20代半ばです。例えば、米国で大手エアラインパイロットになるためには、基本的にライセンス取得後、教官等で経験を積んでステップアップしてからなるため、教官自身も、これから目指しているパイロットになっていく状況にあります。教わるだけでなく、自分の考えをしっかりと持った上で議論し、教官とも一緒に学んでいくことを通して自分自身で歩んでいく基礎を身に着けることができます。

そんな環境の中で特に印象に残っているのが、教官に対して何のパイロットになりたいのか聞いた際に様々な答えが返ってきたことでした。企業専属や軍や消防、教官をやりつつ自分の飛行機を持って人生を楽しみたいという人、アクロバットやレジャーなど様々なパイロットをやりたいという人がいました。それまで私は一言にパイロットといえばエアラインもしくは自衛隊というイメージしかなく、現実的に様々な選択肢があることに驚きました。自分はなぜ日本でエアラインパイロットになりたいのか、自分の目指す道を、より具体化するきっかけにもなりました。

東海大学を選ぶメリットは、やはり早く日本のエアラインパイロットへの第一歩を踏み出せることです。その上で航空業界の最先端をいく米国の中でもトップクラスの訓練施設を有するUNDで訓練できること、そして私のような一種のカルチャーショックの経験があるかもしれません。そんな東海大学でパイロットへの一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

私は現在PeachでA320型式機の機長として乗務をしております。本専攻4期生として学び、2013年4月にPeachに入社しました。約半年間の他職種研修後、2014年10月に副操縦士昇格し、2020年2月に機長昇格いたしました。小さい頃は数回しか飛行機に乗ったことがありませんでしたが、テレビドラマを観たのがきっかけでエアラインパイロットを志しました。私が東海大学に進学する当時は1期生の先輩方が就活を始める前だったため、本専攻としての実績がまだ出ておらず進学するか非常に悩みました。しかし折角の大学生活で自分が一番学びたいことを学んだ方が人生の財産になると考え、進学を決意しました。結果として29歳で機長に昇格できたのは様々な幸運が重なったおかげでもありましたが、大学生の内にライセンスを取得させてくれた東海大学のおかげでもあり、実績を築いてくださった先輩方や教授陣のおかげでもあると感謝しております。在学中、私は決して優秀な生徒ではありませんでした。UNDでの訓練中に追い詰められたことがあります。FAA自家用操縦士課程の最初のチェックにおいて2回連続で不合格を貰ってしまいました。その経験から自分の甘さを痛感しましたし、未熟であればあるほど危険に近づく恐ろしさを学びました。そんな時に支えてくれたのは同期たちです。親身に何が原因だったのか、どんな対策を講じれば防げるのかを一緒に考えてくれました。あの経験が無かったら、同期たちと乗り越えていなかったら機長として飛んでいる今の自分はありません。「夢は大空に。努力は足元に。」一見華やかに見える職業ですが、陰では並々ならぬ努力を積み重ねてきています。機長になったとしても成長し続けられる人しか生き残ることができない世界です。大きな責任を背負うことになりますが、同時に大きなやりがいを感じることができます。最近ではPeachに入社する東海大生も増えてきまして、一緒に乗務することも増えてきました。
皆さんもエアラインパイロットという夢への第一歩を東海大学で踏み出してみてはいかがでしょうか。

Peach Aviation株式会社
一戸 亮太朗さん

2012年度卒業