本学科では、実践を通して光と画像の最先端技術を学びます。実験と解析、まとめ作業を通じて、研究開発に必要な技能や知識を身につけられます。また、個別指導を通じて学生一人ひとりの主体性を育て、真に社会で役立つ能力を備えた人材を育成します。
光・画像工学科ニュース
光・画像工学科の特色
美しく見やすい画像と光情報記録
人は情報の90%を視覚から得ています。そのため、視認性に優れた画像を得ることや、視認性を数値化して理解することが重要です。より美しく見やすい画像を得ることに加え、見ることをより深く理解するために、“視覚”特性の研究も行っています。現在のほとんどの画像は2次元的情報しかもちませんが、光を使えば3次元的情報のすべてを記録・再生できます。その技術は“ホログラフィー” と呼ばれ、情報の担い手である“光” のすべての情報を記録します。そのホログラフィーをより鮮明に安定して得られるような技術研究をしています。上の写真はホログラフィーの一例です。視点を変えると像も回転し、そこに物があるように見えます。左の写真は体積型立体表示の例です。このように、浮き上がって見えて手で触れられる像を形成する、新しい表示方法の研究も行っています。
最先端光デバイスの開発
次世代配線技術である、光配線の実用化に向けて必須となる“光-光接続” の実現に向けた研究を行っています。写真は光-光接続を実現するための“光ピン” の例で、レーザー光を直接光ファイバーに導く素子です。髪の毛よりも細い光ピンは、簡便な方法であるにもかかわらず高い性能を実現するデバイスとして、世界的に非常に注目を集めています。学生発のアイディアである光ピンの実用化を目指して、基礎から応用まで広く研究開発をしています。
リモートセンシングによる地球環境計測
気候変動や海の状態を知ることは非常に重要で、現代社会には不可欠です。地球規模の情報を得るために、“リモートセンシング”と呼ばれる、宇宙から地球を測定する技術が使われています。右の写真はリモートセンシングの一例で、広い範囲の海の状態を詳細に知ることができます。これにより、気象予報や海洋学、漁業などに重要な情報を得られます。私たちは情報処理技術や情報の活用に関する研究を行っており、衛星開発プロジェクトにも参画しています。
高機能光学材料の創出と応用
化学的手法も駆使して新材料を創出しています。たとえば、光る繊維は非常に特徴的で実用性も高く、世界的に注目を集めています。右の写真のように、複雑な形状をした装飾品に光沢薄膜を形成することも簡単です。見た目は重要ですね。ただし、実用性を考えると、便利な機能や付加価値があった方が良いでしょう。私たちは“光学薄膜” と呼ばれる、非常に薄い膜を精度よく作り、奇麗であり高機能でもある材料の開発を行っています。左の写真は、私たちの開発した世界唯一の薄膜形成装置で、このような装置を用いた研究を行っています。
光と画像の可能性を求める
光を使うと、触れることなく、壊すことなく精度よく物の動きや性質を測定できます。そのような計測技術は科学の発展や産業技術の発展に大きく貢献してきました。私たちは、新しい原理や新しい方法の光計測技術の研究をしています。写真はそのために開発した装置です。装置開発から計測までを一貫して行っています。