医学部看護学科がANAの客室乗務員によるマンツーマンの就職支援を開始しました

医学部看護学科では今年4月から全学生を対象に、全日本空輸株式会社(ANA)の客室乗務員によるマンツーマンの就職支援を開始しました。本学科ではこれまでも、保健師や養護教諭課程の選択を見据えて1年次生から教員によるキャリア・就職ガイダンスを実施し、専門家を招いた講義形式の就職支援講座、職員による面接指導などを展開してきました。この取り組みは、少子高齢化の加速といった社会変化を背景として看護師の活躍の場が広がったことなどを受け、期待されるさまざまな役割に応えられる看護師を育成するために開始したものです。

ANAの客室乗務員で、マナーやコミュニケーションのプロフェッショナルである佐藤友紀さんが伊勢原キャンパスに1年間駐在し、教員やメディカルサイエンスカレッジオフィス(キャリア・国際交流担当)の職員と連携しながら、学生の希望に応じてエントリーシートの添削や対面とオンラインによる模擬面接を実施。身だしなみや言葉遣い、所作、自分の考えをわかりやすく簡潔に伝える方法などをアドバイスします。

佐藤さんは、「新型コロナウイルス感染症の影響で学生たちの活動も制限され、部活動やイベント、アルバイトなどでの活躍をアピールしにくくなっているように思います。しかし、面接官が知りたいのは“武勇伝”ではありません。たとえ看護師の仕事に関係のないアルバイトであっても、効率よく作業するために知恵を絞ったり、お客さまからありがとうと言ってもらえたりしたことはあったはず。外出できない日々の中でも、自宅で快適に過ごす方法やオンラインでも楽しく学ぶアイデアを考えるなど、工夫したことはたくさんあるでしょう。学生さんが自分では意識していなかった長所や“自分らしさ”に気づいてくれたらうれしい。そうした発見と気づきを得るまでのプロセスを、就職の面接だけでなく、将来の仕事や家庭、社会で生かしてほしいと願っています」と話します。

指導を受けた学生たちは、「自分が言いたいことを話すのではなく、相手が何を求めているかをきちんと理解して語る大切さを学びました」「自分の性格を客観的に把握し、生活や習慣を見直すきっかけにもなりました」などと感想を語ります。本学科の就職委員長を務める岡部春香講師は、「学生が自信をもって面接に臨めるようになるのはもちろん、社会人として必要なマナーやふるまい、看護師として相手に信頼してもらえるコミュニケーション力を身に付けてくれることを期待しています」とコメント。本カレッジの齊藤成広シニアマネージャーは、「佐藤さんにアドバイスをいただきながら、1年をかけてさらに充実したキャリア・就職支援プログラムを構築したいと考えています。看護師にとって知識と人間性は車の両輪です。先生方とも協力し合いながら、両方を備えた“愛の看護”を実践できる看護師の育成を目指し、尽力していきます」と話しています。