第3回教育セミナー「これからの保育・教育を考える」をオンラインで開催しました

東海大学では11月24日にオンラインで、第3回教育セミナー2021「これからの保育・教育を考える」を開催しました。2022年度に新設する児童教育学部の理念や教育・研究活動を周知するとともに、企業や行政、大学など研究機関の識者らと児童教育学のあり方を考える機会とすることを目的としています。来年1月まで全4回のセミナーを開く予定で、今回はレゴランド・ジャパン合同会社の中谷友紀氏を講師に迎えました。

開会にあたり山田清志学長が、「来年度新たに開設する児童教育学部では、本学とゆかりのある北欧との関係性に注目していきたいと考えています。デンマークに本社を置くLEGOは玩具の域をこえて、児童の教育に対するツールとして大きな役割を担う企業です。今回の講演では、そうした視点でのお話からさまざまなことを学べると期待しています」とあいさつ。続いて、児童教育学部設置準備室の山本康治教授が企画趣旨を説明し、「子どもは時間を忘れて遊びに没頭し、興味、意欲、集中力、達成感などの非認知能力を伸ばします。コロナ禍によりリアルな体験が減る中、今一度その重要性や意義について学ぶ機会にできれば」と語りました。

中谷氏は、「子どもたちが遊びの中から身につける学びのチカラ」と題して講演しました。17年に愛知県にオープンした「レゴランド・ジャパン」をはじめ、同社が重視する「Imagination」「Creativity」「Fun」「Learning」「Caring」「Quality」をもとに展開されているさまざまな事業を紹介。「レゴブロックは組み合わせ次第で何億通りもの形にできるため、想像力や再現力を培い、完成させると達成感も得られます。遊びが持つパワーを通して未来の担い手を育成することが我々の使命。レゴランド・ジャパンでも、『できなかったことができるように』を体現する数々のイベントを用意しています」と話し、写真や動画で具体例を解説しました。また、「“娯楽”は人生を豊かにしてくれるものですが、子どもたちの成長につながるのは“遊び”だと考えています。遊びを通じて脳や身体が発達し、創造性、柔軟性、自発性を育成します。子どもたちにとって遊びは生活のすべて。夢中になって遊んだ体験は年を重ねた後の行動力などにつながり、生き抜く力を培っていくのだと思います」と語りました。

最後に、内田晴久副学長(企画調整担当)があいさつし、「中谷さんの講演から教育に関する深い理念を感じました。レゴは単なる玩具にとどまらず、次世代を担う子どもたちが自立した大人になるための助けになるものだと思います。来年1月に開催を予定している第4回セミナーのシンポジウムにも出演していただく予定ですので、そちらも多くの方にご聴講いただきたい」と話しました。