「2022年度東海大学モニター農家制度総会~第40回~」を開催しました

農学部では4月16日に熊本校舎で、「2022年度東海大学モニター農家制度総会~第40回~」(主催:東海大学モニター農家制度運営員会)を開催しました。1983年に発足したモニター農家制度は、地域農業の持つ問題点や現状を大学の研究課題として取り上げ、成果を地域社会に還元し、大学と農家が一体となって地域農業の振興・推進に貢献することを目的としています。総会は本制度の活動の一環として毎年開催してきましたが、過去2年間は新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け書面協議に。3年ぶりの開催となった今回は、会員や教職員、学生ら約57名が参加しました。

当日は、熊本地震の本震発生日であることから参加者全員で黙とうをささげた後、木之内均九州キャンパス長が地震当時を振り返り、「校舎のあった阿蘇も甚大な被害を受けましたが、モニター農家の方々に農場を提供していただき、学びが途切れずにすみました。九州キャンパスには今年4月に文理融合学部を新設し、来年4月には臨空校舎がオープンします。今年度は皆さんとどんなコラボレーションができるかを考え、準備する年にしたい」とあいさつ。運営委員長の岡本智伸農学部長はモニター農家制度の歴史を振り返り、「会員の皆さんの考え方や技術に我々が科学のメスを入れて解明し、それを農業の発展や次世代の教育に生かしていくのが本制度の本質だと考えています。今後も東海大学農学部が熊本の地で発展できるよう、両輪として支えていただきたい」と語りかけ、村上進代表幹事は、「さまざまなことにチャレンジし、先生方の力を借りながら39年活動を継続してきました。今後も続けていけるように、新しいステージに上がる準備を進めていきたい」と話しました。

議事では、2021年度の会計報告や22年度事業計画などの審議が行われ、事務局から役員名簿や会員名簿の変更について、作物、園芸、畜産部会の会長から21年度の活動について報告がありました。続いて、九州農政局企画調整室調査官の金子勝氏が「『みどりの食料システム戦略』の目指すもの」と題して講演。農林水産省が、食料・農林水産業の生産力向上と持続性の両立をイノベーションで実現するために策定した「みどりの食料システム戦略」について解説し、「食や環境の安全確保はもとより、科学的知見に基づいて関係者に情報発信をしつつ、皆さまからも情報を得て実のある政策にしていきたい」と語りました。講演後には、作物、園芸、畜産の3部会で、それぞれ2022年度の活動計画などを協議しました。