渋谷キャンパスで活動するユニークプロジェクト「+digital」が11月19日、東京都渋谷区内在住の高齢者を対象に、スマートフォンを活用したまち歩きイベント「笹塚おさんぽラリー」を実施しました。「+digital」では、同区高齢者福祉課が区内在住の高齢者向けに定期的に開いているスマートフォン操作相談会「スマホサロン」に2023年1月から学生サポーターとして参加。高齢者へのデジタルデバイスの利便性や使用方法を伝える活動を通して、情報格差解消を目指す活動に取り組んでいます。また、高齢者に渋谷区キャッシュレス決済アプリ「ハチペイ」の浸透を図る活動にも協力してきました。今回のイベントはスマートフォンの使用を通して高齢者との交流を図り、デジタルデバイド解消のきっかけづくり、ハチペイのさらなる利用促進につなげようと企画したものです。
当日は、9名の高齢者が参加し、「+digital」副リーダーの佐藤星菜さん(観光学部4年次生)をはじめ、服部泰講師のゼミナールで地域活性化について学ぶ3年次生14名がサポート。服部ゼミと観光学の授業などで連携している聖ヨゼフ学園高等学校の生徒6名も参加しました。参加者は拠点となる笹塚区民会館に集合し、最初に佐藤さんら運営を担う学生が「笹塚おさんぽラリー」の概要を説明。作成したPDFファイルを高齢者のスマホに送り、学生たちがスマホ操作や横画面への変え方などを教えました。まち歩きでは、あらかじめ設定した近隣の公園などを巡る3つのコースに分かれ、高齢者と大学生、高校生が3人一組になって、交差点や分岐点を順序正しく配列した地図を見ながら歩きました。チェックポイントの公園では、高齢者に「脳トレ」などのアクティビティーを楽しんでもらい、その場で「自撮り」した写真を本イベント用に学生が作成した公式LINE(※すでに削除)に送ることにも挑戦。30分ほどのまち歩きの後、笹塚区民会館に戻り懇談しながらスマホの使い方や疑問点などを解決する「スマホサロン」も実施し、渋谷区から提供されたハチペイチャージ機でチャージ体験をする参加者の姿も見られました。
参加者からは、「日ごろからスマホの検索機能は使っていますが、今日は“自撮り”のやり方を教えてもらってよかった」「スマホの使い方を丁寧に教えてもらい、使うのが楽しみになりました」といった声が聞かれました。笹塚に50年以上住んでいるという参加者は「誕生日にスマホをプレゼントされたばかり。使い方を教えてもらい面白くなりました」と話しました。学生たちは「スーパーマーケットの前で売っていた旬の野菜の食べ方を教えてもらったり、いろいろな話をしたりと楽しかった」「スマホの使い方を教えるだけではなく、多くのことを学ぶ機会になった」と話していました。