阿蘇は箱舟プロジェクトがシンポジウム「阿蘇地域の絶滅危惧生物の保全のための環境教育と地域連携」に参加しました

阿 蘇校舎では11月29日に、本学学生と一般の方を対象としたシンポジウム「阿蘇地域の絶滅危惧生物の保全のための環境教育と地域連携」を本校舎農学物基礎 教育センターで開催しました。当日は、阿蘇の自然や保全についての理解を深めるための「学習」と活動を発信するための「広報」を学ぶ目的で「阿蘇は箱舟プ ロジェクト」のメンバー30名が参加し、会場設営や来場者の受付、マイクランナーなどを担当。会場には熊本大学の学生や、阿蘇牧野組合、今年度本プロジェ クトに協力していただいた民間ボランティア団体の方々、阿蘇市役所の職員ら合わせて約80人が集まりました。

今回は、地域特有の課題や全 国共通の課題を全ての教職員・学生が共有し、協力して解決策を見出す取り組みを行う「To-Collaboプログラム」が主催となり、副島顕子教授(熊本 大学理学部)、星良和教授(本学農学部)村田浩平准教授(本学農学部)河野裕美准教授(東海大学沖縄地域研究センター)の4名の講師が講演しました。希少 動植物の現状と保護策についての見解や、それらの保護・保全を考える上で地域とどのような関係性を築いていくか、今後必要な環境教育について発表されまし た。また、本プロジェクトの学生が地域の方々と協働して除草活動をしている事例の紹介もされました。討論の場では、参加者から阿蘇の自然保護のための活発 な意見交換が行われました。希少動植物の保護や生物多様性の保全活動を広げるための意見として、「高校生などへの教育も必要」といった話題にも言及しまし た。

来場された高校教諭の方からも「本プロジェクトの活動に高校生を参加させてみたい」といったご意見もいただき、本プロジェクトとして も教育の必要性を感じたとともに、地域の高校生を巻き込んだ新しい企画を考える機会となりました。会場には本プロジェクトの活動をまとめたポスターも掲示 され、来場された方々の質問にメンバーが答える姿も見られました。

広報リーダーの工藤寛生さん(大学院農学研究科農学専攻修士課程1年次 生)は「河野准教授の講演で、『地域と協力して保護などの活動を行うためには、地域の方々と目指すべき理想を共有することが重要だ。そのためには、互いに よく話し合いを行う必要がある』といったお話がありました。私はこのお話にとても感動しました。本プロジェクトも、地域の方々とより密接な協力関係をもて るよう努め、互いに考える『阿蘇の自然の姿』を共有できるように対話を続けなければならないと強く思いました」と語りました。

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